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先行き不透明なブログ?(仮題)

管理人自身も方針を決めかねているサイトです。

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歯科

------------------------------ソフトの紹介------------------------------

リンクが切れている場合、記載しているURLをコピペして飛んでみて下さい(リンククッションを挟んでいるので、利用しているリンククッションが無くなっている場合、飛べなくなるのです)

 お待たせしました!……って、待ってた人がいるかどうかは分かりませんが、やっと歯科について書きたかった記事が完成しました。歯科については、悩んでいる人も多いので、私に見えるところ、見えないところで反応が大きかったりしそうなので、出来るだけ細かく書いたつもりです(最近、アクセス解析を見ていて、私のブログの過去記事から引用しているサイトを見つけました。内容を修正したい場所を引用されてたので困っちゃいました。こっそり修正しましたが。爆)。ただ、その分、すんごい長文になってます(笑)。それでも「ちゃんと読まない人が誤解・批判とかするんだろうな」と思ったりもします……まぁ、いいや……。
 書きたいことを全部書こうとしたら、書くのがすんごい難しくて、時間がかかり、大部分が書き上がった記事が何かの不具合でおかしくなるなど(結局は元に戻りましたが)、何度も何度もモチベーションを落としながら書き上げました(爆)。でも、書きたかった記事なんですよね……。少々、私には荷が重かったですが(笑)。「ここ間違ってるよ」なんて箇所があれば、こっそり教えて下さい(爆)。




↓この「ぴよたん@おしゃべりインコ」シリーズは1~17まであります。ぴよたん可愛過ぎ~。


 まずはフリーソフトの紹介です。
 マウス・カーソルが2つあったら便利だと思いませんか?。思わないですか?。でも、作業によっては、使ってみるとスゲー便利なんです(「作業によっては」ですよ)。起動するだけで使えるインストール不要(レジストリ不使用)のソフトで、不具合を起こしにくいと思いますので、一度、使ってみて下さい(マウスホイールをクリックするとアクティブなカーソルが入れ替わります)。

マウス兄弟 http://onjn.nomaki.jp/

 誤ってファイルを削除してしまったことはありませんか?。ゴミ箱に入れただけなら元に戻せば元通りですが、ゴミ箱から削除してしまった……でも必要だった……そんな時、どうしますか?……そんな時のためのソフトを2本紹介します。

DataRecovery http://www.forest.impress.co.jp/lib/sys/file/delundel/datarecovery.html

Recuva http://www.forest.impress.co.jp/article/2007/08/21/recuva.html

Recuvaのダウンロード先
http://www.recuva.com/
ダウンロード先のURLの「Download Recuva → Alternative Download」をクリックすればOKです。

 1本目の「DataRecovery」は、起動するだけで使えるインストール不要(レジストリ不使用)のソフトですが、2本目の「Recuva」はインストールが必要なソフトです。おまけに外国製ソフトですが完全日本語対応ソフトなので問題なく使えると思います。ただ「DataRecovery」は、ソフト終了時に「Yahoo!ツールバーをインストールするか?」「JWordプラグインをインストールするか?」「Kingsoft Internet Securty Uをダウンロードするか?」を訊いてきますので、よく考えて対応して下さい(私はオススメしません。チェックを全部外して「次回からこのダイアログを表示しない」にチェックして「OK」をクリックするのが良いと思います。ちなみに、私は「JWord」はスパイウェアだと勝手に思ってます)。
 以前、私も誤って、ファイルが大量に入ったフォルダを削除してしまったことがありました(「Shiftキー」を押しながらゴミ箱に入れてしまいました)。その時、この2本のソフトに救われました。まずはインストール不要の「DataRecovery」を使いました。大部分のファイルを救出できたのですが、一部、復元できないファイルがあり「Recuva」をインストールしました。これで全てのファイルの復元に成功しました。こう言うと「Recuva」の方が高性能のように聞こえそうですが、実際には「DataRecovery」で復元できたファイルが「Recuva」で復元できなかったり、その逆もあったりで「得意・不得意」があるようです。まずはインストール不要の「DataRecovery」を試してみて、ダメなら「Recuva」を試してみるのがオススメです。
 ファイル救出ソフトには、恐ろしく時間がかかるソフトも少なくないですが、この2本は激速なのでオススメです。注意しなければならないことは「ファイル復元の際は、ファイルが存在していたドライブとは別のドライブに復元した方が良い」ということです。というのも、ファイルを復元する際、復元したいファイルの上に上書きしてしまうことがあるからで「上書きしてしまったら、復元できたはずのファイルも復元できなくなる」ということなのです。
 私は使ったことはありませんが「Glary Undelete http://www.forest.impress.co.jp/article/2008/01/10/glaryundelete.html」も良さげです(要インストール)。

 ここまで書いてきて、ふと思ったのですが、ファイルの解凍ソフトを紹介したことがなかったですね(笑。ファイル解凍ソフトは全て「要インストール」です)。
 ファイルの解凍ソフトのイチオシは「Lhaplus http://www7a.biglobe.ne.jp/~schezo/」です。他のソフトならエラーで解凍できない「破損ファイル」でも強引に解凍してしまえる強引さがオススメです(笑)。もちろん程度問題で、破損がひどいものは解凍できませんが。
 ただ、ケースによっては「Lhaz http://www.vector.co.jp/vpack/browse/pickup/pw5/pw005588.html」の方が良いこともあります。
 変り種では「アーカイブX http://www.vector.co.jp/vpack/browse/pickup/pw5/pw005987.html」もオススメです(開発終了ソフトなんですが)。通常、LZHファイルなどは、解凍しなければ中を見ることができませんが、圧縮ファイルをフォルダと同じ感覚で扱えるようにしてしまうシェル拡張ソフトです。
 「ふん、信用できん解凍ソフトなんかいらん。多くのファイルはWindowsXPで普通に扱えるZIPだし、日本国内ではLZHファイルも多いけど、そんな圧縮形式のものは相手にしない」というツワモノは、マイクロソフト純正の「LZHFLDR」は、いかがでしょうか?。本来、WindowsXPでは中を見られないLZHファイルの中を見られるようになります(参考(解説)リンクhttp://www.vector.co.jp/magazine/spotlight/050530/sl0505301.html)。

 ちなみに、私は全部インストールしてます(笑)。どれか1つ挙げるとすれば「Lhaplus」ですね。
 使ったことはありませんが「ALZip http://www.vector.co.jp/vpack/browse/pickup/pw7/pw007062.html」も良さげです(破損ファイルを強引に開く機能もあるようです)。
 また、インストーラーでも解凍できてしまう(すげ~)「UniExtract」というソフトもあり、このソフトにはインストールせずに使える「Noinst」タイプもあるのですが、日本語表示はされず「プログラムフォルダのことを理解している人でないとダメかな」とも思うので名前だけ紹介しておきます。

 今回の記事作りで使ったソフトも紹介しておきましょう。今回、記事を書くのに使ったのは「タブ式MDIテキストエディタ Ginnie Free Editionhttp://ginnie.kntware.net/free/」と「アウトラインプロセッサ AUTLAhttp://www.forest.impress.co.jp/article/2007/06/15/autla.html」です。考え方をまとめるのに使ったのは「AUTLA」で、書くのに使ったのは「Ginnie」です。「AUTLA」はデータベース作りにも役立つと思いますし、「Ginnie」は、まだマイナーなソフトですが、いいソフトだと思います。「MDIタイプ(複数のウィンドウを同時表示するタイプ)」のエディタって意外と少ないから貴重なんですよね。有名なエディタ「TeraPad」はMDI化するツールもあるけどイマイチじゃないですか?(笑)。なんでMDIタイプのエディタって少ないんですかねぇ……便利なのに……どちらもレジストリ不使用のソフトなので使ってみてはいかがでしょうか?
 あと、PDFを見るのに「PDF-Viewerhttp://www.forest.impress.co.jp/article/2007/06/19/pdfxchanview.html」を使いました。PDFと言えば、重~い「Adobe Reader」を使っている方が多いと思いますが、ハッキリいって、あんな重いソフトはサッサとアンインストールすべきだと思います(爆)。フリーのPDFリーダーとしては「Foxit Reader」が有名ですが、ハッキリ言って「PDF-Viewer」の方が高機能・多機能な上に軽いです。外国製ソフトですが、ほとんどが日本語化されていますので問題なく使えると思います。少し前までは不具合があったので「Foxit Reader」を使ってましたが、今回使ってみると不具合が修正されていたので「PDF-Viewer」に乗り換えました(笑。これはインストールして使うソフトです)。

 さらにさらに、今回はゲームの御紹介……久しぶりにゲームをしてみたら面白かったので(笑)……シューティングゲームの「the one casehttp://www.forest.impress.co.jp/article/2009/04/24/theonecase.html」と、パズルゲーム系の「23:58http://www.forest.impress.co.jp/article/2009/06/04/2358.html」です。どちらもキーボードだけで遊べますし、インストールする必要がなく、起動するだけで使えるので、システムに致命的な問題を起こす可能性は低く、つまらなかったら、すぐにゴミ箱へ入れればOKなので試してみてはいかがでしょうか?(ちなみに、the one caseの私の最高得点はスタンダードモード521923点でした。初代のファミコン以降、ほとんどゲームをしたことがない私でも楽しめましたが、スタンダードモードしかクリアできな~い。笑)。

 フリーウェアのお約束……万一、紹介したソフトで問題・不利益が発生しても、当方は一切責任を負えないので自己責任で御使用下さい

 以上、ソフトの紹介でした。

続きは↓の「続きを読む」をクリックして下さい(長文なので重いです)。


[歯科]の続きを読む
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  1. 2009/08/08(土) 02:38:51|
  2. 身体・健康
  3. | コメント:1

体温

リンク切れ修正しました(2010年5月30日)

 いや~、2月中には記事をアップしたかったのですが、色々あって、3月になっちゃいました。毎度のことですが(笑)。「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」とは、よく言ったもので、ホント早いものです。

 HD DVDとブルーレイの規格争いはブルーレイの勝利が決定的になりましたね。
 でも、私は、大容量メディアって、あまり信頼をおけないんですよね。
 小さなディスクに大容量の情報を書き込むには、書き込む機械(ハード)にも、書き込む媒体(メディア)にも高い精度が必要になるということです。
 高い精度が必要だということは繊細だということで、少し問題があっただけで、多くの情報が一度に失われてしまうことを意味する訳でしょう?。
 「考え過ぎだ」って?。そんなことはありません。「ここ」を見て下さい。国内メーカーの製品でも気温30度の環境では、検査された中で、短いものでは9年で寿命となっており、海外メーカーの製品では、検査されたメディアの全てが計測不能・推定不可となっています。
 そもそも、現在のDVD-Rだって、それほど信頼性の高いメディアではないのに、DVD-R以上に高い精度が必要とされるメディアなんて、私にはとても信用できません。
 DVD-Rの技術がこなれ、熟成してから上位規格に移行するなら分かるんですが、DVD-R自体が発展途上のまま上位規格に移行するなんて、企業側の「売る論理」が優先されているとしか思えません。いつ読み出せなくなるか分からないようなメディアに大容量のデータを安心して保存なんて出来やしません。メリットとリスクと値段を天秤にかけると……私にはDVDで充分です!(笑)。

 今回はDVDのエラーチェックソフト「Nero CD-DVD Speed」を紹介したいと思います。
 追記(2010年5月30日)……「Nero CD-DVD Speed」については、記事をアップしていた頃のリンク先が切れてしまった上、「Nero DiscSpeed」と名前を変えて開発が引き継がれていたのですが「Opti Drive Control」という名のシェアウェアになってしまったようです。念のために書いておきますと「Nero CD-DVD Speed」は、今でもここからダウンロード可能です。

上記リンクではVer5.0.1.250がアップされていて、これがフリー最終版かと思われますが以下のリンクにはVer5.2.7.0なるものがあります。これが正当なものかどうか分かりませんが「virustotal.com」で調べる限り、ウイルスなどの悪意あるものが含まれてはいないようです。
Nero DiscSpeed 4.11.2.0
Nero DiscSpeed 5.0.1.250
Nero DiscSpeed 5.2.7.0

 ZIPファイルの解凍の仕方が分からない人への解説……ZIPファイルをダブルクリックするとファイル内部を表示するエクスプローラが立ち上がります。そのエクスプローラの左側に「ファイルをすべて展開」という文字がありますのでクリックします(「ファイルをすべて展開」が表示されていない場合、上部メニューの「ツール→フォルダオプション」を選択し「全般」タブの「フォルダに共通の作業を表示する」にチェックを入れて「適用」をクリックして下さい)。展開ウィザードが立ち上がりますので続行します(基本的には「次へ」をクリックしていればいいです)。この方法以外に、ZIPファイル内のファイルをドラッグして、解凍したい場所へドロップしてコピーする方法もあります。

 他のエラーチェックソフトとしては「PlexTools」が有名ですが、Plextor社製のDVDドライブ用なので、使える人は限られますし、「DVDInfoPro Free」というソフトもありますが日本語化できないので、少々、敷居が高いと思います(DVDInfoPro Freeはシェウェアになったようです)。
 また、先に挙げたソフトとは毛色の違ったソフトとして「Datadisc scanner」というソフトもあり(日本製)、これはメディアのエラーをチェックするソフトではなく、簡単に言うと、メディア内のファイルが壊れていないか、ファイル自体をチェックするソフトです(表現が適切ではないかも知れません。詳しくはこちら)。
 他にも、メディアの製造元や書き込み対応速度などを調べるソフト「DVD Identifier」などがあります。

 万一、紹介したソフトで問題が発生しても、当方は責任を負えないので自己責任で御使用下さい

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Nero CD-DVD Speedの使い方
 直感的に使えるソフトなので、ここでは簡単に説明させていただきます(詳しく知りたい方は、こことかこことか、他サイトでお願いします~。笑)。
 特にインストールを必要とせず、起動するだけでOKで、起動した時点で日本語化されていると思いますが、日本語化されていない場合、上部メニューの「File」から「Options]を選択し「Language」で「日本語 Japanese」を選択、OKをクリックして、ソフトを一旦、終了してから、もう1度、起動してみて下さい。
 もし、CD・DVDドライブを認識しない場合など、ソフトが使えない場合、プログラム本体と同じフォルダ(デスクトップ上ならデスクトップ)に「wnaspi32」というDLLを入れてみて下さい(リンク先はWindows2000/XP用のDLLです)。

その他の「wnaspi32.dll」のダウンロード先
http://homepage3.nifty.com/nanahoshi/cdex/aspi.html

 エラーチェックは「ディスク品質」「ScanDisc」タブで行います。「ディスク品質」タブでは「Quick scan」という項目にチェックを入れると簡易チェックとなり、精度の高いチェックを行いたい場合「Advanced」をクリックし「Scanning interval」「テストの長さ」レバーを「正確性」側にすると精度が高まります。「Quality score」に表示される数字が品質指標です(100点満点)。
「ScanDisc」タブでは「読み込みテスト」と「C1/C2-PI/PO test」が実施できます(希望するテストにチェックを入れて、それぞれ別々に行います。PIエラーについてはこちら)。

 CD・DVDドライブの性能を調べるテストを行う「Benchmark」など、他のタブについては、ここでは扱いません。

 参考までに、私自身が行ったエラーチェック(詳細チェック)で最高成績を収めたディスクの結果を挙げておきます(下記画像をクリックすると拡大します。ドライブ名は削除してありますが、それ以外に画像加工はしていません)。Quality scoreは95になっていますが(画像右下)、これは例外的に良かった例で、詳細スキャンを行った場合、私自身の経験では良くても40~50程度です。但し、このソフトがメディアに対して行う評価は0点か90点以上かという具合に極端なようで、50~80のスコアは見たことがありません。ですから、40点のメディアと90点のメディアに評点ほどの差があるかどうかは疑問ですので(日本メーカー製メディアに対しても0点を出すことがよくあります)、評点は目安程度とし、グラフで判断すれば良いと思います。

エラーチェック:01 


 DVDの保存方法……直射日光は厳禁。熱や湿気も良くありません。また、重力で円盤が反らないように、円盤を縦にして重力が垂直にかかるように保存することが望ましいです。

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 他の参考サイトを紹介しておきます。

DVDメディアのエラー計測基礎知識

長期保存のための光ディスク媒体の開発に関するフィージビリティスタディ報告書(要旨)(PDF)

 メディアとハードの相性の問題や、書き込み速度によってもエラーチェックの結果は違ってきますが、指標にはなるはずです。是非、1度、お手持ちのDVD-Rをチェックしてみて下さい。
 もちろん、どんな優秀なメディアでも、物理的にメディアが破損すると読み出せなくなります。「破損」と言えば、目に見える形で「折れ曲がる」「割れる」という状態をイメージしがちですが、DVD-Rは記録面が障害を受ければ、充分「破損」と言えるのです。
 DVD-Rの書き込み前と書き込み後の変化が目で見て分かりますか?。分かりませんよね?。DVD-Rの変化なんて目に見えない程度の変化でも充分過ぎるのです。
 DVD-Rは光(レーザー)で記録するメディアである以上、光の影響を受けやすいので、直射日光に当てるのは、もってのほか!。熱や湿度にも弱いので保管には充分な注意が必要です。

 余談ですが、DVD-RよりもDVD+Rの方が高品質メディアが流通していると言われ、DVD-RW、DVD+RW、DVD-RAMの方が保存信頼性が高いという人もいます。
 最高品質の光学メディアと言われるのは「森メディア」ですが、1枚480円は高いなぁ……。

続きは↓の「続きを読む」をクリックして下さい。 [体温]の続きを読む
  1. 2008/03/23(日) 00:39:25|
  2. 身体・健康
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牛乳は有害?:2

 はじめに……前回の記事をお読みでない方は、先に「牛乳は有害?」をお読み下さい。

 「大便」とは「食べ物のカス」ではありません。食べ物のカスも含まれていますが「大便=食べ物のカス」ではないのです。
 食べ物のカスが大便に占める割合は約1/3程度です。残りの約1/3が、はがれた腸壁、残る約1/3は腸内細菌の死骸です。だから、食べ物を食べない赤ちゃんでもウンチをするんです。もし「大便=食べ物のカス」なら、赤ちゃんがウンチをするはずはありませんね。

 赤ちゃんの大便は、大人とは違って腐敗臭より甘酸っぱいニオイの方が強いと言います。これは、赤ちゃんの腸内にはビフィズス菌を始めとする善玉菌が多いからで、ヨーグルトと同じような「発酵」が腸内で起こっているためです。赤ちゃんの腸内に棲むビフィズス菌は腸内細菌の約95%を占めるのに対し、大人は約20%。老齢になると、さらに減っていくそうです。
 ちなみに、黒っぽくネバネバしたコールタール状の新生児の最初の大便は、胎便とかカニババと呼ばれ、胎内での老廃物だと言われていますが、先に書いたように、大便の約1/3は、はがれた腸壁、約1/3が腸内細菌の死骸です。生まれて直ぐの赤ちゃんの腸内は無菌ですが、最初に腸内に現れるのは大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌なので黒色便になると考えられています(大便の黄色い色は、脂肪を消化吸収するために分泌される「胆汁」に含まれるビリルビンが腸内細菌によって変換されたものの色なので、腸内細菌叢の状態によって大便の色は変わります)。
 生後3~4日で善玉菌が現れ、それに伴って悪玉菌が減ってきますので、大便の色は黄色っぽくなるのです。

 暑い時期は食べ物が腐りやすいですね。人間の深部体温は37度ほどなので、体内温度は24時間、年中無休で外気温より高いと言って差し支えありません。言わば、人体は「冷蔵庫」ならぬ「温蔵庫」なのです。
 しかも、消化管の中は、栄養分や湿気もあり、空気もない……まさに細菌天国です。そこにウェルシュ菌や大腸菌をはじめとする悪玉菌がウヨウヨいれば、当然、腸内で腐敗が起こります。それらは病原性のものではないとはいえ、腐敗性菌だからです。そこに、ヨーグルトを作るような発酵性菌が多ければ「腐敗」ではなく「発酵」に傾きます。赤ちゃんの腸には善玉菌が多いので発酵が起こり、甘酸っぱいニオイが強くなるのです。
 「便秘」とは温蔵庫の中に大便を入れたまま放置しているようなものです……想像してみて下さい……家の中に「温蔵庫」という、見た目が冷蔵庫のような機械があって、その中に大便が入っているのを……3日間の便秘と仮定して……3日後に温蔵庫を開けてみる……おぞましいですね……。

 生まれた直後の赤ちゃんの腸内は無菌です。でも、数日経つと、様々な菌の存在が認められるようになります。この菌が、どこからくるのか、よく分かっていません。
 「産道を通って生まれてくる時、口から入る」というのが一般的な説ですが、それでは帝王切開で生まれた赤ちゃんは、どうなるのでしょうか?。帝王切開で生まれた赤ちゃんの腸内には細菌はいないのでしょうか?。大気中の菌や、接触によって菌が入り込む可能性も考えられますが、腸内細菌の多くは酸素を嫌う「嫌気性菌」なので、「ありえない」とは言いませんが、説得力に欠ける気がします。
 「母乳に含まれる乳酸菌由来だ(「乳房表面の皮膚」ではなく「乳房」に存在する)」という話もありますが、それでは「体内に菌が存在する」ことになってしまいます。基本的に、体内は無菌と考えられており(腸内は口から肛門まで外界につながる「体外」です)、体内に菌が侵入すれば、それは「免疫」によって排除されるはずなので「母乳に含まれる」というのは一般的な説ではないようです(水痘[水疱瘡=みずぼうそう]や結核などの菌・ウイルスは、例外的に休眠状態で体内に潜伏し続けますが、それらは人体に害をなすための「感染」という過程を経たものであり、それらのケースをもって「乳酸菌が体内に存在しうる」とするには無理があると思います)。
 とはいえ、赤ちゃんの腸内細菌は、どこかから腸内にやってくるはずなので、可能性としては捨てきれないと思いますが……。

 「乳酸菌(ビフィズス菌をはじめとする「糖を分解して乳酸をつくる細菌」の総称で、「乳」という文字を冠していますが「乳に棲む菌」という意味ではありません)」と一口に言いますが、人間の腸内に棲む乳酸菌(腸管系乳酸菌)と、ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌は別種です。メチニコフの「ヨーグルト不老長寿説」が否定されたのも、このためで、体外の乳酸菌は腸内に棲むことは出来ないのです(本来「腸内」は「体外」ですが、ここでは便宜的に「体内」とします)。
 ちなみに「乳酸菌には植物性も動物性もなく、漬物など、植物発酵の中で存在するラブレ菌は乳製品や動物の腸管にも棲んでおり『植物性』『動物性』と区分けできるものではない」という話もありますが、これは誤解のようです。乳糖のみを利用できる菌を「動物性乳酸菌」と呼び、ブドウ糖や果糖、蔗糖、麦芽糖など、様々な糖をエサにして増える菌を「植物性乳酸菌」と呼んでいるのであって、「動物性乳酸菌」「植物性乳酸菌」という言葉は「生存環境による区分」ではなく「菌の性質による区分」なので、様々な糖を利用できる植物性乳酸菌は、エサの少ない動物性乳酸菌より多くの場所に生息できます。当然、動物の腸内にも棲むことが出来るのです。
 また、植物性乳酸菌は動物性乳酸菌に比べて、栄養の少ない環境や塩分濃度の高い環境など、過酷な環境でも生存できる強さを持っており、様々な微生物と共存しやすいという性質を持っているので、動物性乳酸菌より優れていると言うことが出来るでしょう(植物性乳酸菌は乳糖をエサにする能力はないようです)。

 さらに、乳児期に腸内に棲んでいるビフィズス菌と、大人の腸内にいるビフィズス菌は別種だそうですが(離乳期に大人型に代わるそうです)、これがどこから来て、いかにして交代するのかなどについても、充分な説明はなされていないようです。
 ちなみに、乳酸菌が生み出す「乳酸」と、筋肉中に発生する「疲労物質」と呼ばれる「乳酸」は同じものであり、乳酸菌が生み出す乳酸は腸で良い働きをし、筋肉中で生まれる乳酸は「疲労物質」として悪い働きをすると思われてきましたが、近年の研究で、筋肉中で生まれる乳酸は「疲労物質」ではなく「疲労回復物質」であることが判明しています。

 身体に棲む菌を常在菌と言いますが、ある程度の年齢になると、常在菌のバランスは崩れにくくなり、外部から菌が入り込んできても排除してしまうので、なかなか定住することができません。虫歯になりにくい人がいるのは、このためです。
 虫歯は「ミュータンス菌」と呼ばれる菌によって起こりますが、口内にミュータンス菌がいない状態で常在菌バランスが定着すると、外部からミュータンス菌が入り込んでも定住できないので、虫歯になりにくいのです。
 先に書いた通り、体内の腸内細菌と、腸内に棲む腸管系乳酸菌は別種であり(本来、腸内は体外ですが便宜的に腸内を体内としています)、腸内には腸内細菌叢が定着しているので、ヨーグルトやサプリメントでビフィズス菌などを摂っても腸内で定着できず、数日で排出されてしまいます。だから、ヨーグルトは「毎日食べましょう」と言うんです。大量に摂って、常在菌バランスが変わり、善玉菌が一気に優勢になれば毎日摂る必要はないのですが、そういうことはないのです。
 元々、人間の腸内に棲む乳酸菌(腸管系乳酸菌)と、ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌は別種ですが、最近はヒト腸内菌叢由来の乳酸菌によるヨーグルトや整腸剤なども市販されるようになっています。でも、体外から摂取した乳酸菌の大部分は胃酸で死んでしまいますし、届いたとしても腸内菌叢のバランスが急激に変わることは、やはり考えにくいと思います。
 体外から摂取した乳酸菌の大部分は胃酸で死んでしまうとは言え、死菌になっても、菌体成分や、菌による産生物などには、腸内の善玉菌を増やしたり、免疫を活性化するなどの有益な作用が認められているので、摂取することに意味がない訳ではありません。但し、私は、善玉菌を増やすためとは言え、ヨーグルトばかりを摂ることはオススメしません。ぬか漬など、和食に取り入れやすい植物性乳酸菌を摂ることが望ましいと思います。

 欧米人が日本人よりも多く分泌するという「乳糖分解酵素」が分泌されるのは小腸です。つまり、乳糖は小腸で分解されるのです。牛乳を飲んだ日本人が、乳糖不耐症で「お腹がゴロゴロする」というのは、小腸で分解されなかった乳糖が大腸まで運ばれて、大腸で「排出しよう」という働きが起こるからです。分解できなかった乳糖は人体には異物なのです。
 でも、乳糖不耐症の人でも、牛乳を摂り続けていると耐性が出来てきます。ここに赤ちゃんの腸内にビフィズス菌を始めとする善玉菌が多い理由があります。
 赤ちゃんの食事の全ては「乳」です。この乳に含まれる乳糖がビフィズス菌を始めとする善玉菌を増やすのです。つまり「乳分解酵素を分泌している赤ちゃん」でも乳糖は分解しにくい物質だから、小腸で分解されず、大腸に届いて善玉菌を増やすのです。「日本人には乳糖を分解する酵素が少ないから、日本人に乳は向かない」という理屈では「ヒトの赤ちゃんは生まれた時から乳は向かない」ということにならないでしょうか?(ちなみに、牛乳に含まれる乳糖は、ヒトの母乳の約2/3です。母乳栄養児も人工栄養児もビフィズス菌が最優勢菌であることには変わりありませんが、母乳栄養児に比べて少なく、人工栄養児の腸内細菌叢では、大腸菌などの雑菌が多いそうです)。
 乳は消化・吸収しにくい物質だからこそ、赤ちゃんの体内では、乳は「凝乳酵素」によって一度固められて、ゆっくりと吸収されます。それが、赤ちゃんがゲップした時に吐く乳の塊の正体です。赤ちゃんの食事は母乳だけなので乳糖を多く摂取している……ビフィズス菌をはじめとする善玉菌が多いのは当然なのです。
 離乳期になり、乳を飲まなくなると、乳糖の摂取量が減るので、ビフィズス菌をはじめとする腸内の善玉菌、乳糖を分解する菌が減りやすくなり、乳が消化しにくくなると同時に、悪玉菌が増えやすい環境になるのです。

 前回の記事の「牛乳は牛の子供を育てるための組成(ホルモンや免疫物質など)になっているのでヒトには向かない」という項目について補足します。
 牛乳をつくるのはメスの牛なので、当然、女性ホルモンが多く含まれています。そのホルモンによって「女性化するのではないか?」という話があります。
 基本的に、食物の成分の大部分を吸収するのは小腸です。乳糖のように、小腸で分解されなかったものが大腸の細菌によって分解され、大腸で吸収されることはありますが、大腸は水分・塩分の吸収する働きが主で、栄養分を吸収する働きのほとんどは小腸が担っているのです。

 ホルモンは、大別すると、タンパク質系とステロイド系に分けられるのですが、タンパク質系のホルモンは、肉などのタンパク質と同じように、消化液で分解され、バラバラになってしまうので、摂っても影響はありません。
 それに対して、ステロイド系のホルモンは、消化の影響を受けないので分解されません。
 消化管から吸収されたものは門脈(肝門脈)を通って肝臓へ運ばれます。肝臓は「人体の化学工場」と呼ばれる臓器で、体内のホルモンも肝臓で分解・処理されています。つまり、女性ホルモンが小腸で吸収されても、全身を回る前に、消化管と門脈(肝門脈)で直結している肝臓で分解・処理されてしまうので(初回通過効果)、牛乳に女性ホルモンが含まれているからといって、それによって女性化が起こるというのは考えにくいと思います(甲状腺ホルモンと副腎皮質ホルモン以外のホルモンは経口摂取されても影響は殆どありません)。

 では「女性ホルモン様の働きをする大豆イソフラボンは更年期障害に効く」と言われたりするのは何故でしょうか?。
 「大豆イソフラボン」が体内で女性ホルモンのように働くのは、大豆イソフラボンが「ホルモンそのもの」ではなく「誘導体」であるからです。女性なら、化粧水などに「ビタミンC誘導体」と書かれているのを見たことがないでしょうか?。これは「ビタミンC誘導体」であって「ビタミンCそのもの」ではありません。
 ビタミンCは「美白成分」などと言われますが、肌に塗っても吸収されません。分子が大き過ぎて肌から吸収できないからです。「○○誘導体」は体内に吸収されて体内で○○と同じように働けるもののことです。ビタミンC誘導体は体内に吸収されてから、ビタミンCのような働きをする物質のことなのです。
 同じように、口から摂ったホルモンは、消化管で消化・分解されてしまうのですが、大豆イソフラボンは「誘導体」なので、体内で「女性ホルモン様」の働きをすることが出来るのです。

 では、環境ホルモンが「オスをメス化する」と言われるのは何故なのでしょうか?。
 ホルモンには天然型と合成型があります。消化管から吸収されたホルモンが体内に入ると、すぐに肝臓で分解・処理されるのと同じように、注射した場合でも、天然型のホルモンは、すぐに分解・処理されてしまいます。そのため、ホルモン剤として投与されるホルモンは合成型が用いられます。合成型は、肝臓で無効化されにくくしたり、分解されにくいように作られているのです(経口摂取では、ホルモンそのものではなく、誘導体が投与されたりするようです)。
 ホルモン剤として投与するにも、このような工夫が必要なのですから、牛乳に含まれる程度の女性ホルモンを摂取したからといって、体内で女性ホルモン活性を示すとは考えにくいのです。消化・吸収という過程を経る以上、口から摂取したものが、そのまま体内で活性化する訳ではないのです。
 余談ですが、植物エストロゲンは代謝されやすく、蓄積されにくいと言われているものの、大豆イソフラボンなど、大量摂取での害が報告されています。現代はサプリメントで、通常、有り得ない量を摂取することが可能になっているので、それらを利用する際には、充分な注意が必要です(特に妊婦・授乳育児中の女性は合成ホルモン、植物ホルモンの摂取には注意が必要)。 

 最後は免疫についてです。牛乳と免疫について語る時、論点になるのは「牛乳より母乳の方が有益である」か「牛乳を飲んだ時の免疫反応(アレルギー)」のどちらかだと思います。
 まず「牛乳より母乳の方が有益である」という説についてですが、これに異論がある人はいないと思います。私も、それに異論はなく、ここで語るつもりはありません。
 次に「牛乳を飲んだ時の免疫反応(アレルギー)」についてですが、アレルギーについて問題になるのは「異種タンパク質」だと思います。確かに、乳児の場合、腸壁の未熟さ故に透過性が高いため、大きな物質でも腸壁を通してしまうので、牛の乳汁に含まれるタンパク質は、いわゆる異種タンパク質として食物アレルギーの原因になりやすく、米国小児科学会が「生後1年間は牛乳を与えないように」としている通りですが、これは腸壁の未熟さ故に起こる問題であり、通常、大人では問題ありません。

 ですから、ここでは母乳と赤ちゃんを通して「乳汁と免疫」について考えたいと思います。
 乳汁は「赤血球が取り除かれた脂肪豊富な血液」です。つまり、ほとんど血液と変わりないので、免疫物質が豊富に含まれています。当然、人間の乳汁は人間の血液に必要な免疫組成に近く、牛の乳汁である牛乳は牛の血液に必要な組成に近い免疫組成になっているので、「牛乳はヒトにとって有害かどうか」とは無関係に、「ヒトにとっては」母乳の方が優れているのは明らかなのです。ですから、ここでは、乳汁と免疫が、いかに関わっているかを考えたいと思います。

 免疫と言えば、胸腺や脾臓を中心とする全身系免疫をイメージしがちですが、人体の免疫の約7割は消化管を中心とする粘膜系免疫であり、人体の免疫の約6割が腸管に存在します(残りの約1割は目、鼻、肺、胃など。また、胸腺の機能は20歳前後をピークにして低下し、加齢と共に粘膜免疫への依存度が高くなります)。そもそも、外界に接しているのは皮膚・粘膜であり、菌の侵入は皮膚よりも粘膜の方が容易なことは想像に難くありませんね。当然、免疫細胞は菌が侵入しやすい粘膜周りを守っているのです。
 小腸の粘膜には「パイエル板(腸管免疫の主役)」という組織があり、IgAという抗体(免疫グロブリン)を分泌して微生物の侵入を防いでいます(人体の抗体の60%は腸管で作られているそうです)。IgAは血液中や粘膜分泌液(目、鼻、肺、消化管)だけでなく、母乳中にも存在するので、授乳によって赤ちゃんの腸内にIgAが届くと、抵抗力(能動免疫)の弱い赤ちゃんの免疫力を補えるのです(受動免疫。IgAは酸による変性や、分解酵素「ペプシン」など、消化の影響を殆ど受けずに腸に届きます)。
 生後半年までの赤ちゃんの血中にあるIgGという抗体量は成人と変わりません。これは胎盤を通して、お母さんからIgG抗体を受け取っていたからです(IgGは胎盤を通して胎児に移行する唯一の「移行抗体」です)。ところが、IgAは分子が大きいので胎盤を通過できない上、赤ちゃんはIgAの産生能力が低いので、母乳を通じて供給を受けることによって、免疫力が高まるのです(特に「初乳」と呼ばれる分娩後数日間の乳汁には免疫成分、生理活性物質が多いそうです。また、IgAにはアレルギーを防ぐ働きもあります)。

 「そんなに乳汁は免疫に貢献しているのか……それなら牛乳のIgAがヒトの免疫として機能するといいな」と思いませんか?。
 自然免疫成分と言えるリゾチームやラクトフェリンなどの成分は、問題なく人体で作用すると考えて良いでしょう。
 そして、ここまで見てきた「獲得免疫」である「抗体(免疫グロブリン)」についても、その構造はヒトとヒト以外の哺乳類で大きく違わないので、ヒトとウシという異種間での受動免疫は成立するようです。同じ抗体(免疫グロブリン)とはいえ、アミノ酸配列が違うので、その違いによってアレルゲンとなる可能性は否定しきれないのですが、これも異種タンパク質の問題と同じで、通常、問題になることはありません。
 そう簡単に食物で免疫反応が起こるなら(能動免疫が成立するなら)、ワクチン(日本脳炎やインフルエンザなど)投与は、注射ではなく、とっくに経口投与になっているはずです。口から入ったものには「免疫寛容」という機能が働くので、口から入ったものには免疫反応は起こりにくいのです。免疫とは「自己」と「非自己」を認識し「非自己を攻撃する働き」ですが、口から入ってきたニンジンが非自己だからといって、いちいち免疫反応が起こらないのは、そのためです。
 乳汁は「赤血球が取り除かれた、脂肪豊富な血液」でしたね?。異種タンパク質や血液(免疫成分)をたっぷり含んだ肉、牛刺しや馬刺しを食べて問題が起こる人が、どれほどいるかを考えてみて下さい。牛乳が有害だという話は疑わしいと思います。

 このブログの内容は、将来、私自身(兵庫県在住)が兵庫県内に開業予定の整体院のホムペに掲載する予定です(加筆・修正の可能性あり)。同じ内容の記事が載ったホムペを見つけても盗用ではありません(笑)。

 次回の更新は年明け以降になります(時期未定。早くて1月末でしょう)。


  1. 2007/11/27(火) 00:03:29|
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牛乳は有害?

 長い間、更新をサボり、久々に更新したと思ったら、以前書いたテーマの焼き直し……。でも、以前に書いたのは出来が悪かったと自分でも思うので、書き直させて下さい……。
 以前から書きたかったネタって、これなんです……。これほど長い間、更新をサボっておきながら、テーマが他に思いつかない……。思いついたら、それなりには書けるとは思うんだけど……創造力に乏しい私……。

 「牛乳有害論」を御存知でしょうか?。昔から「完全栄養食」などと言われてきた牛乳を真っ向から否定する話ですね。
 彼らの言い分をまとめると「乳育期を過ぎても乳を飲むのは人間だけだ」「牛乳は牛の子供を育てるための組成(ホルモンや免疫物質など)になっているのでヒトには向かない」「日本人は乳を消化する酵素を持っていないから、乳を飲むべきではない」「「牛乳のカルシウムを摂っても骨を強化できず、むしろ骨粗鬆症を招く」「乳房から直接飲むのとは違って、酸素と触れた脂肪が過酸化脂質になっている」「牛を病気にしないために薬物が大量投与されているので、牛乳は汚染されている」といったところでしょうか。

 確かに、大人になっても乳を飲むのは人間だけだけど、それは理由になるのでしょうか・・・・。乳離れをするのは何故でしょう?。言うまでもなく、発達してくると、水分量の多い乳だけでは栄養も不足するという理由もあるけど、いつまでも乳に頼ると、母親への負担が大き過ぎるからではないでしょうか?。そして、それは母親に完全依存することだから「母親が死んでしまったら何を摂取すれば良いのか?」ということになります。母親への負担を避けるためでもあるし、乳離れをする個体のためでもあるけど、それは「飲むべきではない」という理屈にはなりませんね。
 他の動物は乳育期を過ぎたら乳を口にしないと言っても、肉食獣が、幼子を連れた母親を捕らえた時、「乳を飲まないように乳房を避けて食べる」ということはないと思います。
 ヒト以外の動物が乳を飲まないのは「飲むべきではない」からでも「飲まない」のでもなく「飲めない」だけで「他の動物を利用できるのは人間だけだ」と考えれば「ヒト以外の動物が飲んでいないから間違っている」というのは飛躍した論理というべきでしょう。

 「牛乳は牛の子供を育てるための組成(ホルモンや免疫物質など)になっているからヒトには向かない」という理屈も、よく分からない理屈だと思います。
 乳は血液を原料としていて「白い血液」と呼ばれるほど、血液と組成が似ています。確かに「仔牛を育てるための血液を飲んでいる」と思えば気持ち悪くもなりそうだけど、肉だって血液の塊だと思えば、それを根拠に「牛乳は飲むべきではない」という理屈には疑問が出てきます。ライオンなどの肉食獣(育乳期以降)は他の動物の生肉を食べて育ち、生きる訳ですが、その肉はライオンの子供を育てるための組成になっているはずはないからです。
 絶対に必要な酸素でさえ、体内では活性酸素という猛毒に変わります。 牛乳に限らず、ニンジンやキャベツなど、全ての食べ物は、そのまま身体を構成する訳ではありません。これは自分の身体の外にあるものは、酸素を含めて「全てのものは異物」であるという視点を欠いているとしか思えません。
 確かに牛と人間は違います。生物学上の「種属」が違う訳で、種属の違いを「特異性」と言います。
 分子量の大きな高分子化合物は種属特異性があるのですが、食物を吸収するには、分子量の小さな低分子化合物に変えなければなりません。もし、高分子化合物のまま取り込まれるとすれば、魚の肉は人間の肉の中に入り込んでも魚の肉のままですし、野菜も人間の身体の中で野菜のまま存在することになります。でも「人差し指はニンジン、中指はキャベツ、薬指は牛肉で出来ている」などということはありませんよね?。
 消化酵素によって、食べ物は低分子化合物に変えられて「栄養素」として吸収され、体内で合成されて人間の「種属特異性」を持つ高分子化合物になるからこそ、人体を作る材料となりうるのです。

 もちろん、牛乳に含まれるタンパク質は異種タンパク質であり「消化器官が発達していない乳幼児期」ではアレルギーの原因となる可能性もありますが、それが「牛乳は仔牛の飲み物であって、人間の飲み物ではない」という論拠となるには飛躍があると思います。消化器官が発達していれば問題ない訳ですし、異種タンパク質というのは、動物性・植物性を問わず、人間由来のタンパク質以外は全て異種タンパク質なのですから、異種タンパク質が問題になるなら、牛肉・豚肉・鶏肉・魚肉、大豆など、タンパク質を含む全てのタンパク質を摂ることはできなくなりすし、人肉やヒトの乳汁などの同種タンパク質を摂って生きていく訳にはいきません。何故、牛乳の異種タンパク質だけが特別視されなければならないのでしょうか?(殺菌のための加熱によるタンパク質の変性が問題にされることもありますが、通常、肉を食べる際は「焼く」「煮る」などの加熱を行っており、そこでもタンパク質の変性は起こります。牛乳の加熱殺菌によるタンパク質変性だけが問題になる理由はないと思います)。

 「日本人は乳を消化する酵素を持っていない」という話にも疑問があります。赤ちゃんが乳を飲んだ後、背中を叩いてゲップさせたりしますが、そのゲップをした時、乳の塊を吐くことがあります。この塊は乳消化酵素によって固められたものなのですが、そもそも「乳を消化する酵素」というのは、日本人、欧米人と人種を問わず、全ての哺乳類で出なくなるのではないでしょうか?。

 元々、チーズは仔牛の第4胃袋から分泌される凝乳酵素(乳消化酵素)「レンネット」を加えて作られていました(現在は仔牛由来のものではなく、代用品が用いられるケースが多いようです)。乳を固めるために凝乳酵素(乳消化酵素)を加えるのです。なぜ凝乳酵素(乳消化酵素)が乳を固めるのかというと、ゆっくり時間をかけて消化・吸収するためです(チーズは食べる前から消化されている食べ物という訳です)。。
 ここで皮肉にも「牛乳有害論者」が言う「乳育期を過ぎても乳を飲むのはヒトだけだ」という話が出てきます。牛が凝乳酵素(乳消化酵素)を分泌するのは乳育期だけで、成牛が凝乳酵素(乳消化酵素)を分泌することはありません。人間でも乳児期には凝乳酵素(乳消化酵素)が分泌されるのですが、やはり大人になると分泌されなくなります。日本人は分泌されなくなるけれども、欧米人は大人になっても凝乳酵素(乳消化酵素)が分泌されるというのでしょうか?。
 大人になっても、牛乳に含まれるタンパク質の一種「カゼイン」は胃酸によって凝集しますが、これは凝乳酵素(乳消化酵素)による凝集とは似て非なるものです。
 凝乳酵素(乳消化酵素)によって凝集したカゼインは、カゼインそのものが変性・分解して不可逆的な変化(元に戻らない変化)を起こしたものであるのに対し、酸によって凝集する酸カゼインは、言わば、ただ単に集まって固まっているだけの可逆的状態です。表現は適切ではありませんが、分かりやすく説明すれば、凝乳酵素(乳消化酵素)によって凝集したカゼインは小麦粉を練って加熱し、団子になった状態(小麦粉の状態に戻りませんね)。酸カゼインは磁石で引っ付いているだけで、磁石がなくなれば元に戻るような状態です(再度断っておきますが、分かりやすくするための説明であって、適切な説明ではありません)。大人になれば凝乳酵素(乳消化酵素)は出なくなるのです。

 でも、牛乳有害論者が言う「乳消化酵素」というのは凝乳酵素を意味していないようです。牛乳有害本には「欧米人は乳を大量に飲めるが、日本人は少し飲んだだけで、お腹がゴロゴロし、下痢を起こす。これを乳糖不耐症という」などと書かれているからです。どうやら、乳糖分解酵素「ラクターゼ」を「乳分解酵素」としているようです(「乳消化酵素」と書かず、最初から「乳糖分解酵素」と書かれている本も少なからずあります)。
 確かに、日本人は乳糖分解酵素の分泌量は少なく、欧米人の方が乳糖分解酵素の分泌量が多い人が多いのです。これは今から約7000年前、ロシアの南にあるカフカス地方で乳糖分解酵素を多く分泌できる突然変異が起き(カフカスの突然変異)、その遺伝子を引き継いだ人たちが中東、インド、ヨーロッパに広がったためと説明されているようです。

 分解しにくい「乳糖」は人体には異物なのですが、乳糖不耐症の人でも、牛乳を摂り続けていると、適応酵素(誘導酵素)であるラクターゼ(乳糖分解酵素)の活性が上昇して耐性ができますし(数ヶ月かかると考えて下さい)、乳糖は腸内に棲む善玉菌のエサになるので、善玉菌が増えて乳糖を処理できる環境が整います。
 乳糖が小腸で分解されてしまったら、大腸に棲むビフィズス菌をはじめとする善玉菌のエサにはなりません。人体で分解できないからこそ、大腸に届き、エサになりうるのです。つまり「乳糖は消化しにくいからヒトには合わない」のではなく「消化されにくい」ことは、間接的に人間にとって有益なことなのです。オリゴ糖がビフィズス菌をはじめとする善玉菌を増やすというのも同じ理由です。オリゴ糖は分解されにくく、大腸に届くからビフィズス菌をはじめとする善玉菌を増やすのです(「分解されにくい=異物」なので、オリゴ糖も摂り過ぎると下痢を起こします。乳糖を摂ると下痢を起こすのと同じ原理です)。
 牛乳を飲むことで起こる下痢については「冷刺激原因説」もありますが、そもそも、旅行先で、普段と飲む水が変わっただけで、お腹を壊すことがあるのです。水でさえ、そうなのですから、普段、牛乳を飲まない人が、水より遥かに組成が複雑な牛乳を飲んで下痢することがあるのは不思議でも何でもありません。先に書いたように、常飲していれば、ラクターゼ活性が上昇したり、腸内細菌叢が変化して、乳糖を処理できる環境が整えば、何ともなくなるのです。

 ここで疑問なのは「牛乳は腸内の悪玉菌を増やす」という人がいるということです。私は、これについての根拠が書かれているのを見たことがないのですが、その根拠は動物性タンパク質を含んでいるからかも知れません。そうだとすると、牛乳以上に動物性タンパク質を含むものは山ほどあるのに、ビフィズス菌を始めとする善玉菌を増やす乳糖を含んでいる牛乳に対して「動物性タンパク質を含むから」という理由だけで「悪玉菌を増やす」というのは筋が通らないでしょう。他に根拠があるのなら、ただ「悪玉菌を増やす」と言わずに根拠を明確にすべきでしょう。
 ビフィズス菌が善玉菌の代表格として扱われるのは「タンパク質から腐敗産物を作らないこと」「ガスの産生が少ないこと」「腸内を酸性に傾け、病原菌や腐敗菌の増殖を抑える」「菌体成分が免疫を活性化する」「ビタミンB1、B2、B6、B12、ビオチン、ニコチン酸、葉酸を産生する」といった点にあります。腐敗も発酵もガスが伴いますのでビフィズス菌と言えどもガスの産生はゼロではないのですが、ビフィズス菌が乳糖を分解して産生されるのは無臭の水素ガスだそうです。「牛乳は腸内の悪玉菌を増やす」という根拠は一体何なのでしょうか?。
 ちなみに「医学的」には「ガスが多い」という人でも無臭であれば問題はないそうです。

 次に、カルシウムの問題ですが、牛乳有害論者によって、主張内容がやや異なっています。「牛乳を飲むと血中カルシウム濃度が急激に上がるので、身体はカルシウムを排出しようとし、カルシウムの排出を促進するために骨粗鬆症へのリスクを高める」「牛乳に含まれるリンによってカルシウムが流出する」「牛乳に含まれるリンはカルシウムの吸収を阻害する」「統計的に、乳製品を多く摂っている欧米人の骨折率は日本人より高く、これは牛乳のカルシウムが骨密度の上昇に関与していない証拠である」などです。
 まず「血中カルシウム濃度が急激に上がると、身体はカルシウム排出を促進するので骨粗鬆症へのリスクを高める」という説についてですが、信頼できるデータは無いようで、この説は、データに基づいたものというより「日本人より乳製品を多く摂っている欧米人の方が骨折率が高い」という事実を説明するための説の1つと考えるのが妥当でしょう。
 ということは「日本人より乳製品を多く摂っている欧米人の方が骨折率が高いという事実は何を示しているのか」という事実の読み方次第で、この説は崩れるということになります。

 骨は重力や衝撃によって強化されます。重力のない宇宙では、骨を強く保つ必要が低下するので、いくらカルシウムを摂っても骨密度は低くなります。また、水泳選手よりバスケットボールやバレーボール選手の方が骨密度は高いのです。水中では月面と同じくらいの重力(地球の約1/6)しかないので、宇宙飛行士の例のように骨密度が低くなるのに対し、バレーボールやバスケットボールでは、ジャンプによって「マイクロクラック」と呼ばれる微細な骨折を繰り返すことによって、骨密度が高くなるのです(骨折して治癒した部分は、その周囲より強くなる)。
 「日本人より欧米人の方が骨折率が高い」という話の基になることが多いのは「日本人より欧米人の方が大腿骨頸の骨折が多い」というデータですが、これは日本の畳文化が関係していると思われます(肉食が多いと、タンパク質によって血液が酸性化するため、中和のために骨中のカルシウムが利用されて骨粗鬆症が進行するとする考え方もあるようなので、欧米人の肉食文化が問題である可能性もあるかも知れません)。
 欧米人が椅子に座った状態から立ち上がるケースが殆どなのに対し、日本人には床・畳に座る文化、正座や胡坐の習慣があるので、大腿骨頸が強化されているはずです(「布団の上げ下ろしが大腿骨頸を強化している」という人もいますが、それ以前に立ち上がる行為だけでも骨密度上昇に一役買っていることは想像に難くありません)。 宇宙飛行士の例でも分かるように、骨を強くするには、骨に重力が掛かる方が良いのです。
 日本人の骨折率が低いのは「大豆イソフラボンの摂取量が多いからだ」という説もありますが、現在、日本人が、それほど大豆を摂っているとは私には思えません。イソフラボンには女性ホルモン様の働きがあるので、本当に大豆イソフラボンの摂取量が多いことが日本人の骨折率の低さに関与しているとするなら、女性ホルモンの分泌量低下が引き起こす「更年期障害」の発生率も低くなるはずですが、「日本人女性は諸外国女性に比べて更年期障害の発生率が低い」とは寡聞にも聞きません……。

 骨は固いものなので、カルシウムの塊、不変の固形物のように思われがちですが、骨はカルシウムの塊ではなく、主にコラーゲンとカルシウム(リン酸カルシウムなど)によって構成されており、よく鉄筋コンクリートに例えられます。コラーゲンが鉄筋、カルシウムがコンクリートのような役割をしているのです。
 鉄筋コンクリートと言っても、骨が不変の固形物、無機物だったら人間は大きく成長することはできないので、骨は常に代謝されていて、2~5年で全身の骨は新しく生まれ変わります。骨折率には、カルシウムの摂取量だけではなく、先に挙げた生活習慣や骨代謝も関係しているのです。
 骨代謝には、骨を壊す「破骨細胞」と、骨をつくる「骨芽細胞」が関わっており、この2種類の細胞によって全身の骨が新しく生まれ変わります。骨折率はカルシウムの摂取量だけではなく、骨を壊す破骨細胞の活性率と骨芽細胞の活性率のバランスによって大きく異なるのです。更年期以降の女性の骨密度が低くなるのは、そのためです。
 男性ホルモンには骨をつくる骨芽細胞の活性を高め、女性ホルモンには骨を壊す破骨細胞の働きを抑える働きがあります。男性は、女性ホルモンが少ないので、骨を壊す破骨細胞の働きを抑えにくいのですが、その分、男性ホルモンによって骨をつくる骨芽細胞の働きを高めることによって骨密度を保ち、女性は、男性ホルモンが少ないので骨をつくる骨芽細胞の活性は低いのですが、その分、女性ホルモンによって、骨を壊す破骨細胞の活性を抑えることによって骨密度を保っているのです。ところが、女性の場合、更年期以降、女性ホルモンの分泌量が低下すると、骨を壊す破骨細胞の活性率が高まってしまい、カルシウムを摂っても骨密度が下がりやすいのです。「カルシウムを摂ったから骨折率が低下する」とは言えない1つの理由です(骨代謝マーカーを調べることで骨代謝を調べることができます)。

 また、先に書いた通り、骨はカルシウムだけで出来ているのではなく、カルシウムとコラーゲンの鉄筋コンクリート構造によって出来ているのですが、骨密度測定で判定できるのはカルシウムの量だけです。でも、骨折しやすいかどうかを左右するのは「骨の密度」ではなく「骨の質」です。
 「重量」という視点で見ると、骨の約80%はカルシウムなどのミネラルですが「体積」という視点で見ると、カルシウムなどのミネラルは約50%、コラーゲンなどのタンパク質は約50%と、ほとんど違いがありません。タンパク質(有機質)より、石などの親戚であるミネラル(無機質)の方が重いので、体積比が同程度でも重量比では重くなるのです。
 鉄筋コンクリートの壁は、コンクリートを流し込んでから鉄筋を埋めるのではありません。鉄筋の骨組みの上にコンクリートを流し込むのです。これは骨の生育過程も同じで、コラーゲン製の骨組みが出来てから、そこにカルシウムが付着していきます。
 骨の芯とも言える、このコラーゲンは、肌のコラーゲンと全く同じなのですが、肌と骨では強度が全く違います。この違いを決めるのは、コラーゲン分子をつなぐ「架橋」と呼ばれる構造です。未熟架橋、成熟架橋などの「善玉架橋」が多ければ良い骨質、老化架橋などの「悪玉架橋」が多ければ悪い骨質になる訳です。

 活性酸素や血中ホモシステイン濃度が高い場合は架橋の質が悪くなります(ホモシステインは動脈硬化との関係も疑われており、血中ホモシステイン濃度が低い場合、コレステロール値が高くても動脈硬化になりにくいとのデータもあります)。
 ビタミンB6、B12、葉酸が不足すると、架橋の質を悪くする血中ホモシステイン濃度が高くなりますし、よく知られたところでは(ホモシステインとは無関係に)ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収が悪くなります(ビタミンDは腎臓でホルモンの一種「活性型ビタミンD」に変化し、腸でのカルシウム吸収を助けます)。それだけではなく、最近の研究ではビタミンDは筋肉にも作用しているのではないかと言われており、ビタミンD不足によって転倒率が上がる可能性まで出てきています。
 そもそも「カルシウムが骨を強くする」というのは一面的な見方なので、カルシウムの摂取量だけで骨折率を語ることは出来ず、牛乳によるカルシウムの摂取と骨折率を単純な相関関係で見るのは誤りと言えるでしょう。実際「牛乳摂取は骨折率を低下させる」というデータはありませんが(「牛乳摂取が骨量を増やす」というデータはあります)「牛乳摂取は骨粗鬆症を促進する」というデータもないのです。
 「牛乳は消化に悪い。消化できないものがカルシウムだけ吸収される訳がない。だから牛乳のカルシウムは吸収が悪い」という話もありますが、カルシウムが吸収されるのは小腸であり、乳糖が下痢の原因となったとしても、下痢が起こるのは大腸なので、牛乳の「消化の悪さ」がカルシウムの吸収に悪影響を及ぼすことはないと考えて良いでしょう。子供を育てる唯一の糧である乳が骨を弱くする飲み物である訳がないと考えて良いのではないでしょうか?。

 さらに「牛乳を飲むと血中カルシウム濃度が急激に高まった結果、血管にたまって動脈硬化を促進する」という主張も見られますが、これにも疑問があります。
 筋肉はカルシウムイオンによって収縮するので、心臓の筋肉でカルシウムが不足すると死んでしまうことになります。ですから、人体は骨にカルシウムを貯めることより、筋肉へのカルシウム供給を優先するので、カルシウム摂取量が少なくなると、骨中のカルシウムを大量に放出します(カルシウム摂取量が減ると血中カルシウム量が増えることをカルシウムパラドックスと言います)。どうやら、この時、カルシウムが不足すると「カルシウムが不足している」という信号(甲状腺ホルモンなど)が出るので、カルシウムを取り込もうする働きが高まり、血管にたまってしまうらしいのです(「血管の石灰化」)。
 もちろん、カルシウム摂取量が適切な時に「カルシウムが不足している」という信号が出ることはありません。「牛乳を飲むと血中カルシウム濃度が急激に高まった結果、血管にたまって動脈硬化を促進する」という主張は「適切なカルシウム摂取量による血中カルシウム量の増加」と「カルシウム欠乏による血中カルシウム量の増加」を同一に見ることによる誤りと思われます。また、先に書いた通り、動脈硬化との関連が疑われている血中ホモシステイン量が多いと、動脈硬化になりやすい可能性がある上、骨質が悪くなるので骨折しやすいことになります。ホモシステインは骨折率の高さと動脈硬化の両方を説明できる訳です。

 牛乳有害論者は「牛乳を飲んでも骨は強くならない」と言います。その通りです。先に書いた通り、宇宙飛行士が無重力の宇宙空間に滞在し続けると、いくらカルシウムを摂っても骨は弱くなります。骨を強くするのは重力と運動などによる適度な衝撃であり、そのための材料となるのがカルシウムやコラーゲンです。そして、その材料となるカルシウムの吸収、骨への沈着に必要な栄養素はビタミンDやビタミンK2、マグネシウムなどです。牛乳に限らず「カルシウムだけを摂っていれば骨は強くなる」というものではありませんし、材料だけ摂ってもダメで、その材料を活かすために必要な、栄養素や条件があるのです。
 「牛乳を飲んでも骨は強くならない」のは事実ですが、それは「カルシウムだけを摂っていても骨は強くならない」という意味であり、その事実をもって「牛乳は有害である」ということにはなりません。それは事実の読み誤りというものでしょう。骨を強くするためには「骨をつくる材料」よりも「運動」の方が大事だからです(余談ですが、軟骨を保つのも運動です)。

 次は「乳房から直接飲むならともかく、脂肪が酸素に触れて過酸化脂質になっている」という主張についてです。
 牛乳に含まれる飽和脂肪酸は常温で固まってしまうので、脂肪を破砕する「ホモジナイズ(均質化)」という過程があるのですが、これが問題にされるケースが多いようです。これは「ホモジナイズ(攪拌)によって酸素が混じり、過酸化脂質になる」という主張なのですが、実際にはホモジナイズは攪拌ではなく、密閉容器での加圧破砕のようで「攪拌による酸化の促進」は誤解と考えて良いと思います。
 ホモジナイズという過程を経ると、消化吸収が良くなる反面、急速に吸収されるが故にアレルギー原因になりやすくなるなど、問題がない訳ではないのですが、牛乳有害論で問題にされている「ホモジナイズによる酸化」の影響は少ないと考えられます。
 牛乳に含まれる脂肪が水分と分離しないのは「乳化」という作用によって水分との親和性があるためで、これによって乳脂肪は牛乳中のタンパク質に覆われます。元々、乳脂肪は、酸化しやすい「多価不飽和脂肪酸」が少なく、大豆油などに比べて酸化されにくいのですが、乳タンパクに覆われることによって、さらに酸化されにくくなっているそうです。
 「透明な容器に入った牛乳を蛍光灯から数センチの場所に置いておくと、2~4時間で酸化臭がしはじめ、12時間経つとハッキリと臭ってくる」と言った教授がいます(「透明な容器」の話であって「紙パック容器」は影響を受けません)。逆に言えば「酸化していれば酸化臭がするはずだ」と言えますが、実際に、牛乳に酸化臭を感じたことはあるでしょうか?。 某教授は「牛乳の脂肪は殺菌過程で錆びた脂になる」という主張をしているのですが、殺菌過程で酸化するなら全ての牛乳から酸化臭がしなければなりません。「酸化臭がしない程度の酸化」であるとするなら、天ぷら、炒め物、揚げ菓子などにも過酸化脂質は含まれるのに、牛乳の過酸化脂質だけを喧伝しなければならない理由があるのでしょうか?。

 薬品汚染については、日本酪農乳業協会(J-MILK)によると、搾乳牛に対する抗生物質や成長ホルモンの投与は禁止されているそうで、乳房炎などで投薬が行われる際は搾乳牛とは別に管理されるそうです。中でも、抗生物質への監視は厳しく、抗生物質が検出された生乳は廃棄されるとのことです。これが守られている限りは(守られている限りは)、大丈夫と考えて良いでしょう。

 摂取されるものが薬となるか毒となるかは量で決まります。牛乳を含め、万能の食品はありません。人体に絶対必要な酸素は活性酸素という毒になりますし、水だって摂り過ぎれば水中毒で死亡することもあります。私自身は、厚生労働省などが言うカルシウム摂取量が適切であるかどうかは分かりません。どの程度の摂取量が適切なのかは私には分かりません。
 私は「どんどん牛乳を飲むべきだ」というつもりはありません。牛乳を「完全食品」と考えて、牛乳ばかりを飲んで満腹になってしまい、鉄分が不足して「牛乳貧血」と呼ばれる状態を起こす人がいることを例に出すまでもないでしょう。ここで言いたかったことは、牛乳の有益性ではなく「牛乳有害論」の主張には疑問が多く、牛乳好きの人まで「有害だ」と思い込む必要はないということです。

 「牛乳はカルシウムとリンの比率が良くないからカルシウム摂取に適さない」とか「マグネシウムが少ないからカルシウム摂取に適さない」とか、単一の食品の完全性を問題にする主張には疑問を感じざるをえません。米には必須アミノ酸である「リジン」が少ないですが、アミノ酸バランス(アミノ酸スコア)が完全ではないからといって「主食に適さない」ということはないはずです。そもそも「食事は牛乳だけ」といった単一の食事自体が問題なのであり、他食品を摂る上での障害とならない限り、単一の食品の栄養バランスのみを見て摂取の不適を主張するのは、あまりにも偏った主張だと言えます。「牛乳は完全栄養食」という主張に対して「完全ではない」という主張は分かるのですが、牛乳有害論者は「完全」という言葉にとらわれ過ぎている気がします。
 牛乳は決して完全ではなく「牛乳は完全だから牛乳だけを摂取していれば良い」と言った人はいないと思います。私は「完全」という言葉が独り歩きした結果「牛乳賛美」への反発として「牛乳有害論」が生まれたのではないかと思っています。牛乳も他の食品と同じ「食品の1つ」で良いのではないでしょうか?。
 なお、ヨーグルトは乳酸菌が乳糖の20~40%を分解している上、乳酸菌が産生したラクターゼ(乳糖分解酵素)を含んでおり、チーズは乳糖そのものが除去されているので、乳糖不耐性による下痢は起こりにくくなっています。「乳糖の効果は分かるけど、牛乳を飲んで下痢をするのは嫌だ」という人でも、ヨーグルトやチーズは摂りやすいでしょう(消化しにくいがゆえの「乳糖の作用」は期待できませんが)。

 最後に……現在、牛乳有害論の1番の論客であろう、某海外大学教授に対し、乳業団体「J-MILK」が2007年3月28日付けで公開質問状を送りました。回答期日は2007年4月30日でしたが、同教授から「期日を延長して欲しい」と回答がありました。確か、某教授自身が期日を指定したのは夏の終わり頃だったと思うのですが、現在になっても回答はないようです。

 このブログの内容は、将来、私自身(兵庫県在住)が兵庫県内に開業予定の整体院のホムペに掲載する予定です(加筆・修正の可能性あり)。同じ内容の記事が載ったホムペを見つけても盗用ではありません(笑)。次回は、この話の補足記事を書きます。更新は1ヶ月ほど先になると思います。
  1. 2007/10/25(木) 01:13:11|
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腹式呼吸・丹田







 「Google Video(上の2つ)」と「YouTube動画」を貼ってみました(笑。ブラウザのセキュリティ設定の「ActiveXの実行」と「JavaScript」を有効にしていない場合、表示されません。セキュリティレベルを変更していなければ問題ありません。「中」程度のセキュリティなら問題ないので、大抵の方は問題なく見られると思いますが、ガチガチにセキュリティを施している方は見るのを諦めるか有効にして下さい。笑)。御存知ない方のために念のため説明しておきますと、Google Video再生窓左下の再生ボタンを押すと映像&音楽が見られます(再生には「Adobe Flash Player」のVer.7以上をインストールしている必要があり、ブラウザのセキュリティ設定の「ActiveXの実行」と「JavaScript」を有効にしておく必要があります。セキュリティレベルを変更していなければ問題ありません。大抵の方は問題なく見られるのではないでしょうか?)。映像・音声をキャッシュしてから読み込みますので、通信状態によっては映像・音声が途切れ途切れになることがありますが、1度キャッシュしてしまえば再生はスムーズです(笑。リロードした場合は、その限りではない・・・・かも知れません。笑)。

 上2つのGoogle Videoのものは「超絶技巧」と呼べる演奏で、下のYouTube動画のものは、テクノとクラシックを融合させたスタイリッシュな演奏でクラシック音楽のイメージを大きく変えたマキシム(MAXIM)による「Bumble Bee(バンブル・ビー。作曲:リムスキー=コルサコフ。日本語曲名:くまんばちの飛行)」です。ちなみに、まもなく来日公演があります。あ~、マキシムのコンサート行きた~い!。4月のリベラ(↓)のコンサートには行く予定なのですが・・・・。



 生命の源「呼吸」。それだけに「呼吸は大事」と言われ、方法としての様々な「呼吸法」が提唱されています。
 胸式呼吸、腹式呼吸、胸腹式呼吸、逆式呼吸、完全呼吸、自然呼吸、横隔膜呼吸、丹田呼吸etc・・・・。他にも色々な方法があるようですし、名称が同じでも、やり方が違うことも少なくないようです。

 「呼吸法を大別すると胸式呼吸と腹式呼吸の2つ」だと書いても異論はないでしょう。そして、基本的に、全ての呼吸法は、この2つの呼吸法の「どちらかのやり方を規定したもの」か「組み合わせたもの」と呼んで良いと思います。
 そして「胸式呼吸よりも腹式呼吸の方が望ましい」というのが共通した意見だと思います。しかし、呼吸法を押しなべて見てみると「やり方の規定」はあるのですが「呼吸法の定義」として確立されたものはありません。
 「腹式呼吸って何?」と訊ねたら、腹式呼吸を実践している人でも「お腹を膨らませながら息を吸って、お腹をへこませながら息を吐くようにして呼吸するんだ」といった返答しか返ってこないでしょう。では、呼吸は肺で行っているのに、何故、腹部が膨らむのでしょうか?。
 肺の下部にある横隔膜が押し下げられることによって腹圧が上がり、腹部が膨らむのですが、横隔膜がきれいに押し下げられたのなら「肺より下の胴体部分が全体的に膨らむ」のではなく、身体の前部である「腹部」だけが膨らむのは何故でしょうか?。横隔膜が押し下げられ、腹圧が上がることによって膨らむのであれば、身体の前部だけでなく、四方八方に膨らまなければならないはずです。
 もちろん、腰部は腹部より固いので膨らみにくいのは確かですが、腹式呼吸を行っている人のほとんどは、腹部しか膨らんでいません。これは「意識的に操作された呼吸」であり、自然な呼吸とは呼べません。
 「腹式呼吸が身体にいいことは科学的に立証されている」というかも知れません。でも、その根拠となるものは「腹式呼吸をするとリラックスしてアルファ波が出る」といったものだと思いますが、それは腹式呼吸そのものの効果というより「ゆったりと呼吸する」ことによる効果だと思います。

 腹式呼吸は、しっかりと胸(肺)で呼吸できた結果に起こるものだと考えます。肺だけでは上手く呼吸できないので「腹部の助けを借りて呼吸を深めよう」として呼吸を操作するのが、ほとんどの腹式呼吸と言って良いでしょう(実際「腹部を膨らませることで横隔膜が下がり胸腔が拡がる」と主張している人達もいます)。
 それは「腹式呼吸が胸式呼吸より優れている」のではなく「胸式呼吸の不足を腹式呼吸によって補おう」としているに過ぎません。
 それは武道の達人などが行う「腹式呼吸」とは似て非なるものです。 高度に完成された身体を持つ人達は、十全な胸式呼吸が出来た上で、さらなる呼吸の深化として腹式呼吸を行っているのであって、普通の人が、その真似をしたからといって身体が高度化される訳ではありません。
 武道の達人などが腹式呼吸の良さを説いたところで、普通の人に真似できるものではないのです。
 むしろ、間違った呼吸を行うことで気功法やヨガなどで「偏差」と呼ばれる身体の偏重を起こしたり「脳溢血を起こしやすい」などとも言われています。
 また、意識的な呼吸の操作では力みが出やすいので、力みに注意することが大切です。特に「腹部は鳩尾(みぞおち)」が固くなってはならないと言われていますが、呼吸を「呼吸法」として努力して行おうとすると力んでしまって固くなりやすいのです。

 理想的な腹部を語るのに欠かせないのは丹田(下丹田)だと思います。腹式呼吸では鳩尾(みぞおち)が緩んだまま下腹部(丹田)が充実するのが理想とされているのです(「上腹部の力は抜いたまま下腹部に力を入れる」という方もいますが「力を入れる」のではなく「充実させる」というのが適当ではないかと思います)。某整体では「上腹部は息を吸った時も吐いた時も『虚』が良く、中腹部は息を吸った時は『実』、息を吐いた時は『虚』が良く、下腹部は息を吸った時も吐いた時も『実』が良いなどとも言われています。

 丹田は物質的な臓器などではありませんが、下腹部に存在すると言われています。物質的には存在しないけれども「実質的に存在する」といわれる「丹田」とは、一体何なのでしょうか?。
 これも「実質的に存在する」と言われながらも明確な定義はありません。最も明確に丹田を定義したのは肥田春充翁でしょうが、某高名武術家(古流剣術家)は「丹田を学んできた人は下腹で力むので豪快に吹っ飛ぶ(注:投げた時)」「健康法で言う丹田と武術で言う丹田は違っているように思われる」などと仰っています。
 また、古来より、日本では、下腹部が発達して膨らんだ腹が理想的な腹だとして「ひさご腹(仏像のお腹をイメージして下さい)」と呼ばれてきた一方で、逆に「下腹部(丹田)は引き締まっている方が良い」とする日本発祥の整体理論などもあります。
 「実質的に存在する」としているにも関わらず、何故、その主張は、これほど違うのでしょうか?。
 面白いのは「丹田とは小腸である」と主張している人や、丹田が「存在するもの」としてではなく「丹田が存在しない人も多い」という主張をしている人がいるということです。
 ここに大きなヒントがあるような気がします。丹田とは「実質的存在」というより「機能的存在」なのではないでしょうか?。機能としてハッキリと働いているのを感じる人達には、それは「実質的存在」として感じられるのでしょう。
 「丹田が存在しない人も多い」という、ある人の主張を聞くと「『丹田』とは『気』であり、気が上がってしまうと『丹田』はなくなる」と言っています。
 この「気」とは「血液」「重心」と言い替えることも出来るのではないでしょうか?。重心が上がると不安定になるので武術的に良い訳がありませんし、血液が上がって内臓の血液が少なくなれば身体に良い訳がありません(「不安定さ」をウリにしている武術もありますが、それは「身体の安定」を確保した上での「不安定」であり、自分の身体も保てない「不安定」ではありません。それは「安定の余力によって発揮される不安定」です。「充分に安定が確保されている」からこそ不安定な状態でも動けるのです)。
 つまり、健康法的な「丹田」は機敏に動き回ることを前提とした機能を必要としないので、安定的に内臓に血液を供給する機能を持った「静的な丹田」が求められ(武術的には「居着く」と呼ばれ、忌み嫌われる)、武術的な「丹田」は機敏に動いても重心を安定させ続ける機能を持った「動的な丹田」が求められるのだと思います。
 下腹部が充実していればいるほど「丹田」の機能は明確化され、実質的な存在として感じられるのだと思います。健康法的な丹田と武術的な丹田には「優劣」があるというより「用途の違い」があると言って良いのではないでしょうか?。そして「力み」で「つくられた丹田」は、力があるので鍛えていない丹田より強いかも知れませんが、力みによって固定されているので、レベルの高い武術家に投げられた時には「豪快に吹っ飛ぶ」ことになるのでしょう。
 丹田は「実質的に存在する」というより「機能を持たせるべき部位」ということなのだと思います。

 「機能を持たせるべき部位」と言っても、身体の状態によって「丹田の出来やすさ」は全く違うので、努力しても、なかなか丹田が出来ないということも有り得ます。
 例えば、私の場合、右腹の内圧が低く、左腹の内圧が高いので右腹よりも左腹に力が入りやすく、力が左に寄ってしまって中心にきません(同じお腹なら「内圧は右も左も同じじゃないか?」と思われるかも知れませんが、結構違うのです)。また、筋肉は、緊張している部分があると、その部分を中心に緊張しやすいということも「努力して丹田をつくる」ことを難しくします。例えば、私の場合、横隔膜や胃の緊張が強いので、腹部に力を入れようとすると上腹部に力が入りやすいのです。
 現代の日本人は胃や横隔膜、その周囲が緊張している人が多いので、下腹部が充実するということは、現代日本人には、まさに理想的であると言えます。ただ、書いたように、力で丹田をつくるのは意外と難しいのです。努力して「丹田をつくろう」とすることで身体にひずみを起こすこともあるので「丹田をつくろう」とするのであれば「努力」せずに「気楽に」やって欲しいと思います(「力を入れる意識」ではなく「充実させる意識」で行って下さい)。

 また、呼吸といえば「吐くことが大事」「吐かないと吸えないので、まずは吐きましょう」と言われますが、これにも問題があります。
 確かに、高度に身体を作り上げていくには「吐く」ことが極意となるのでしょうが、これも「高度な身体の持ち主」であることが前提で、普通の人達にとっては「吸わないと吐けない」のです。それは「食べていない人は嘔吐できない」というのに似ています。 
 「吐き気がするのに吐けない」時、胃に何か入れてやれば、それを切っ掛けにして吐けるのと同じように「吸えれば吐ける」のです。
 「胸郭が固くて吸えない人」は吐けるでしょうか?。「胸郭が固い」ということは「胸郭が緊張して動きにくい」ということです。緊張して動きにくいために吸うことが出来ず、吐くことも出来ないのです。
 柔軟な胸郭があってこそ吸え、吸えるから吐くことが出来るのです。高度な身体の持ち主たちは十全に吸えるので、充分に吐き出すことができます。充分に吐くことが出来るので、さらに吸うことができるのだと思います。
  1. 2007/02/24(土) 00:08:32|
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