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先行き不透明なブログ?(仮題)

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体温

リンク切れ修正しました(2010年5月30日)

 いや~、2月中には記事をアップしたかったのですが、色々あって、3月になっちゃいました。毎度のことですが(笑)。「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」とは、よく言ったもので、ホント早いものです。

 HD DVDとブルーレイの規格争いはブルーレイの勝利が決定的になりましたね。
 でも、私は、大容量メディアって、あまり信頼をおけないんですよね。
 小さなディスクに大容量の情報を書き込むには、書き込む機械(ハード)にも、書き込む媒体(メディア)にも高い精度が必要になるということです。
 高い精度が必要だということは繊細だということで、少し問題があっただけで、多くの情報が一度に失われてしまうことを意味する訳でしょう?。
 「考え過ぎだ」って?。そんなことはありません。「ここ」を見て下さい。国内メーカーの製品でも気温30度の環境では、検査された中で、短いものでは9年で寿命となっており、海外メーカーの製品では、検査されたメディアの全てが計測不能・推定不可となっています。
 そもそも、現在のDVD-Rだって、それほど信頼性の高いメディアではないのに、DVD-R以上に高い精度が必要とされるメディアなんて、私にはとても信用できません。
 DVD-Rの技術がこなれ、熟成してから上位規格に移行するなら分かるんですが、DVD-R自体が発展途上のまま上位規格に移行するなんて、企業側の「売る論理」が優先されているとしか思えません。いつ読み出せなくなるか分からないようなメディアに大容量のデータを安心して保存なんて出来やしません。メリットとリスクと値段を天秤にかけると……私にはDVDで充分です!(笑)。

 今回はDVDのエラーチェックソフト「Nero CD-DVD Speed」を紹介したいと思います。
 追記(2010年5月30日)……「Nero CD-DVD Speed」については、記事をアップしていた頃のリンク先が切れてしまった上、「Nero DiscSpeed」と名前を変えて開発が引き継がれていたのですが「Opti Drive Control」という名のシェアウェアになってしまったようです。念のために書いておきますと「Nero CD-DVD Speed」は、今でもここからダウンロード可能です。

上記リンクではVer5.0.1.250がアップされていて、これがフリー最終版かと思われますが以下のリンクにはVer5.2.7.0なるものがあります。これが正当なものかどうか分かりませんが「virustotal.com」で調べる限り、ウイルスなどの悪意あるものが含まれてはいないようです。
Nero DiscSpeed 4.11.2.0
Nero DiscSpeed 5.0.1.250
Nero DiscSpeed 5.2.7.0

 ZIPファイルの解凍の仕方が分からない人への解説……ZIPファイルをダブルクリックするとファイル内部を表示するエクスプローラが立ち上がります。そのエクスプローラの左側に「ファイルをすべて展開」という文字がありますのでクリックします(「ファイルをすべて展開」が表示されていない場合、上部メニューの「ツール→フォルダオプション」を選択し「全般」タブの「フォルダに共通の作業を表示する」にチェックを入れて「適用」をクリックして下さい)。展開ウィザードが立ち上がりますので続行します(基本的には「次へ」をクリックしていればいいです)。この方法以外に、ZIPファイル内のファイルをドラッグして、解凍したい場所へドロップしてコピーする方法もあります。

 他のエラーチェックソフトとしては「PlexTools」が有名ですが、Plextor社製のDVDドライブ用なので、使える人は限られますし、「DVDInfoPro Free」というソフトもありますが日本語化できないので、少々、敷居が高いと思います(DVDInfoPro Freeはシェウェアになったようです)。
 また、先に挙げたソフトとは毛色の違ったソフトとして「Datadisc scanner」というソフトもあり(日本製)、これはメディアのエラーをチェックするソフトではなく、簡単に言うと、メディア内のファイルが壊れていないか、ファイル自体をチェックするソフトです(表現が適切ではないかも知れません。詳しくはこちら)。
 他にも、メディアの製造元や書き込み対応速度などを調べるソフト「DVD Identifier」などがあります。

 万一、紹介したソフトで問題が発生しても、当方は責任を負えないので自己責任で御使用下さい

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Nero CD-DVD Speedの使い方
 直感的に使えるソフトなので、ここでは簡単に説明させていただきます(詳しく知りたい方は、こことかこことか、他サイトでお願いします~。笑)。
 特にインストールを必要とせず、起動するだけでOKで、起動した時点で日本語化されていると思いますが、日本語化されていない場合、上部メニューの「File」から「Options]を選択し「Language」で「日本語 Japanese」を選択、OKをクリックして、ソフトを一旦、終了してから、もう1度、起動してみて下さい。
 もし、CD・DVDドライブを認識しない場合など、ソフトが使えない場合、プログラム本体と同じフォルダ(デスクトップ上ならデスクトップ)に「wnaspi32」というDLLを入れてみて下さい(リンク先はWindows2000/XP用のDLLです)。

その他の「wnaspi32.dll」のダウンロード先
http://homepage3.nifty.com/nanahoshi/cdex/aspi.html

 エラーチェックは「ディスク品質」「ScanDisc」タブで行います。「ディスク品質」タブでは「Quick scan」という項目にチェックを入れると簡易チェックとなり、精度の高いチェックを行いたい場合「Advanced」をクリックし「Scanning interval」「テストの長さ」レバーを「正確性」側にすると精度が高まります。「Quality score」に表示される数字が品質指標です(100点満点)。
「ScanDisc」タブでは「読み込みテスト」と「C1/C2-PI/PO test」が実施できます(希望するテストにチェックを入れて、それぞれ別々に行います。PIエラーについてはこちら)。

 CD・DVDドライブの性能を調べるテストを行う「Benchmark」など、他のタブについては、ここでは扱いません。

 参考までに、私自身が行ったエラーチェック(詳細チェック)で最高成績を収めたディスクの結果を挙げておきます(下記画像をクリックすると拡大します。ドライブ名は削除してありますが、それ以外に画像加工はしていません)。Quality scoreは95になっていますが(画像右下)、これは例外的に良かった例で、詳細スキャンを行った場合、私自身の経験では良くても40~50程度です。但し、このソフトがメディアに対して行う評価は0点か90点以上かという具合に極端なようで、50~80のスコアは見たことがありません。ですから、40点のメディアと90点のメディアに評点ほどの差があるかどうかは疑問ですので(日本メーカー製メディアに対しても0点を出すことがよくあります)、評点は目安程度とし、グラフで判断すれば良いと思います。

エラーチェック:01 


 DVDの保存方法……直射日光は厳禁。熱や湿気も良くありません。また、重力で円盤が反らないように、円盤を縦にして重力が垂直にかかるように保存することが望ましいです。

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 他の参考サイトを紹介しておきます。

DVDメディアのエラー計測基礎知識

長期保存のための光ディスク媒体の開発に関するフィージビリティスタディ報告書(要旨)(PDF)

 メディアとハードの相性の問題や、書き込み速度によってもエラーチェックの結果は違ってきますが、指標にはなるはずです。是非、1度、お手持ちのDVD-Rをチェックしてみて下さい。
 もちろん、どんな優秀なメディアでも、物理的にメディアが破損すると読み出せなくなります。「破損」と言えば、目に見える形で「折れ曲がる」「割れる」という状態をイメージしがちですが、DVD-Rは記録面が障害を受ければ、充分「破損」と言えるのです。
 DVD-Rの書き込み前と書き込み後の変化が目で見て分かりますか?。分かりませんよね?。DVD-Rの変化なんて目に見えない程度の変化でも充分過ぎるのです。
 DVD-Rは光(レーザー)で記録するメディアである以上、光の影響を受けやすいので、直射日光に当てるのは、もってのほか!。熱や湿度にも弱いので保管には充分な注意が必要です。

 余談ですが、DVD-RよりもDVD+Rの方が高品質メディアが流通していると言われ、DVD-RW、DVD+RW、DVD-RAMの方が保存信頼性が高いという人もいます。
 最高品質の光学メディアと言われるのは「森メディア」ですが、1枚480円は高いなぁ……。

続きは↓の「続きを読む」をクリックして下さい。
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 「寒くなると代謝が低下する」と言う人がいます。本当でしょうか?。
 「酵素の至適温度は37℃前後だから、寒くなると代謝が悪くなって脂肪がたまるんだな」と考えれば本当のような気もします。
 テレビでも某有名医師が「冬になるとスズメも膨らんでいるでしょ。脂肪は断熱材の働きをするので、寒さに備えて脂肪をためこもうとするんです」と言っていました。
 でも「代謝が悪くなるから太る」というのと「冬に備えて太る」というのは全く意味が違いますよね?。
 そもそも、スズメが膨らんでいるのは、薄い服より厚い服の方が暖かいように、羽毛を膨らませて空気の層をつくり、寒さを遮断しようとしているためで「脂肪が蓄積した」からではありません。気温5℃の空気中に裸でいるよりも、同じく5℃の水中や鉄板の上に裸でいる方が遥かに体温が逃げやすいことを考えれば分かるように、空気は熱を伝えにくいのです。

 まず「酵素の至適温度は37℃前後だから、寒くなると代謝が悪くなって脂肪がたまる」というのは根本的に誤りだと思います。人間が「周囲の温度に合わせて体温を変える『変温動物』」なら、この主張は正しいことになりますが(但し、活動量自体が低下するので、捕食行動も減り、摂取カロリーが減ることになるので、やはり「脂肪がたまる」ということはないと思います)、人間は周囲の温度とは関係なく体温を保とうとする「恒温(こうおん)動物」なので、周囲の温度が低下したからといって「直接的」に酵素の活性度が低下することはありません。
 「直接的」と書いたのは「間接的」には影響を受けるからです。但し、それは「低下」ではなく「上昇」する方向に影響を受けるのです。
 熱エネルギーは「高い方から低い方へ流れる」という熱力学の法則の通り、寒くなれば寒くなるほど体温を奪われます。でも、人間は恒温動物なので体温を保たなければなりません。暑い時よりも熱の産生量を増やそうとするのです。つまり、寒くなると代謝は上がるのです。
 体内で熱エネルギーを産生するにはカロリーが必要になります。そのため「食欲が増す」のです。
 「冬に備えて脂肪をためこむシステム」という話には疑問を感じざるを得ません。寒ブリなど「寒くなると、寒さに備えるために脂がのって美味しくなる」と言われますが、「秋刀魚」と書かれるように秋の魚であるサンマが脂が1番のっているのは秋ですし(冬になると脂が落ちます)、魚によって旬が全く違う事実を無視していると思います。
 熱を産生するためにカロリーが必要となり、食欲が増す時期には、当然、カロリーがあるものを美味しく感じるので、寒ブリなど、冬に脂がのる魚だけが印象に残り、ピックアップされてしまったのでしょう。熱産生量が少なくて済む夏は、摂取エネルギー量が少なく済むので、サッパリしたものを好む傾向があるのと対照的に、熱産生量を増加させる必要がある冬に、脂がのったものを食べるのは美味しいので、印象が強くなりますからね。
 また、動物には「貯食」という行動もありますが、これは食物が少なくなる冬に備えて食べ物を巣などに貯めておく行動で、冬に備えて「脂肪を蓄える」行動ではありません(ちなみに、冬の野菜は夏の野菜より糖分が多いです。普通の水より、砂糖水の方が凍りにくいように、植物自体が糖分を増やして凍結しにくいようにしているのです)。

 南極基地で粗食はできません。過酷な寒さに対抗するため、一般成人男子の1日の摂取カロリー基準、1800kcal~2200kcalの2倍、4000kcal以上のカロリーを摂取しなければならないからです。
 寒くなると、人体は、それに適応しようとして「熱を産生する」ために食欲が増します。でも、現代は暖房設備が整っています。暖かい時期よりも増した食欲に従って、カロリーを多く摂取するのに、暖房の利いた部屋で動こうとしない現代人は太ってしまうのです(代謝が下がる夏でも、冷房の利いた部屋で、冬のように食物を摂れば太る原因になります。夏痩せする原因は食欲減退によるものが多いと思います)。

 「こんなにしんどい運動をしたのに、こんなちょっとしか消費されないの?」って思ったこと、ありますよね?。
 成人男性の摂取カロリーの基準は1800kcal~2200kcal、基礎代謝量は1日1200~1500kcal程度とされています。基礎代謝量とは、心拍や体温の維持など、生命維持に消費されるエネルギー量のことで、全く運動しなくても消費されています。驚くことに、摂取カロリー基準と基礎代謝量を差し引くと300~700kcalしかありません。これは、基礎代謝量は、日常生活で動くために必要となるエネルギーより多いということで、摂取カロリーの多くは「運動・労働のため」よりも「生命維持」に用いられているのです。
 ジョギングやランニングによって消費されるエネルギー量の簡易計算式として「kg(体重)×km(距離)」というのがあります。この式で計算すると、体重50kgの人が40km走って消費されるのは2000kcalとなります。基礎代謝、つまり、ゴロゴロしていても1日1200~1500kcal程度のエネルギーが消費されるのに、50kgの人がフルマラソンを走っても2000kcalしか消費されないのを考えれば、運動よりも生命維持(基礎代謝)の方がエネルギー消費のウェイトが、いかに大きいか分かるでしょう。
 これは、生命維持には多くのカロリーが必要だけど、運動には、それほどカロリーは必要ないということで、いかに食べ過ぎが身体に悪いかということが分かります(逆に、摂取カロリーを必要以下に制限するダイエットでは、基礎代謝に必要なカロリーが足りない訳ですから、基礎代謝を低下させ、少量のカロリーで生命維持を維持しようとします)。運動には、それほどカロリーを必要としない訳ですから、運動しても、なかなか痩せないはずですよね(笑。ちなみに、体脂肪1kgは7000kcalに相当します)。
 つまり、基礎代謝量が下がっている人は痩せにくく、基礎代謝量の高い人は運動しなくても痩せやすいということですが、普通の人の何倍もの量を食べるのに痩せている人に関しては、異常に膨れ上がった胃が肝門脈(腸から栄養を取り込んで肝臓に送る血管)が圧迫されて吸収が阻害されるなど、基礎代謝以外の要因が関わっていると考えられています。

 運動すると、エネルギーは熱として代謝されて体温を上げるので、ただでさえ気温が高い夏は、暑苦しくなってしまって運動を止めてしまいがちですが、寒い時期は体温が上がりにくいですし、体温が上がっても体温が奪われるため、体温を上げるためのカロリーは夏よりも多く必要となるので、代謝が上がっている寒い時期は、うまく乗り切れば、むしろ痩せやすい時期なのです(寒さによって筋肉が収縮しがちなのでケガへの注意は必要です)。
 「汗をかいているのは脂肪が燃えているからだ」「お風呂に入って体温が上がったから代謝が上がっている」というのは、ありがちな勘違いです(但し、酵素の至適温度は37℃前後なので、酵素は働きやすくなっていると思います)。
 汗をかくのは気化熱によって体温を下げるためで「脂肪が燃えている」訳ではありません。「汗をかいているから脂肪が燃えている」のなら、低温環境下で汗をかかない場合は脂肪は燃えないことになってしまいます。先に書いた通り、身体は体温を上げるために、暑い場合より多くエネルギーを使うのです。
 代謝が上がるということは身体自体のエネルギーが燃焼して能動的に体温があがるということで、入浴で体温が上がるのは、高温のもの(湯)の温度が低温のもの(身体)の温度に移動しただけで、鉄板を湯に入れたら鉄板の温度が上がるからといって鉄板の代謝が上がった訳ではありませんよね。体温が上昇することにより、体内酵素が活性化されたりして(酵素の至適温度は37℃前後。つまり、体内の化学作用は温度によって起こるので、温度上昇による代謝上昇が起こります)、一時的に代謝が促されるということはありますが、入浴して体温が上がることが直接的に身体の代謝を高める訳ではありません(場合によっては、それを切っ掛けに身体に変化が起きることがない訳ではないと思いますが)。

 汗について、もう少し書いておきます。一般に、暑い所で育った人は寒い所で育った人よりも汗腺の数が多く、汗をかくのが上手です。
 汗というと玉のような汗を思い浮かべるかも知れませんが「不感蒸泄」という目に見えない汗(感じない汗)を多くかくのが上手な汗のかき方です。
 霧吹きで吹いた小さな水滴と、大きな水滴と、どちらが蒸発しやすいか考えれば分かりやすいと思いますが、玉のような汗は蒸発しにくく、体温を奪いにくいので「体温を下げる」という汗の目的からいうと非効率的なのです(無効発汗)。
 でも、運動を続けたりしていると、暑熱順化(温度順化)などによって、だんだん汗のかき方が上手になります。温度順化には短期順化と長期順化があり「暑い所で育つと汗腺が増える」というような長期順化を起こすことは無理でも、短期順化で熱や暑さに順応することができるのです。

 余談ですが……整体などで「痩せた」という人がいます。基礎代謝に関わる部分が正常に働いていない身体が正常化すれば基礎代謝が上がりますので、当然、痩せることになります。でも、元々、基礎代謝に関わる部分が概ね正常なら、整体などで「痩せる」ことは難しいということになります。ですから、整体で痩せる人もいるけど、痩せない人もいます。つまり、「痩身」に限らず、どのような症状でも、一概に「誰でも」という訳ではないので、他人の身体に起こった変化を「自分にも」と期待するのはやめましょうね(笑)。

 さて、私達が「体温」という時、それは腋の下や舌の下で計測されます。最近は耳孔から計測することもありますが、何故この場所で計測するのでしょうか?。体温計を親指と人差し指で挟んでいてはダメなのでしょうか?。腋の下などとは温度が違いますが、計測場所を全国で統一して、それを前提に基準を作れば問題はないはずです。
 でも、腋の下や舌の舌、耳孔で計測するには理由があります。指先など、外気温の影響で冷えやすい場所では個人差が大きく、周囲環境の影響を受ける部位では目安になりません。
 知りたい温度は、周囲環境の影響を受けにくい身体内部の温度、生命維持に関わっているいる温度、つまりは深部体温なのです。ですから、本来、体温は肛門から計測するのが1番なのですが、現実的な問題があるので、深部体温に近い温度が測れる場所として腋下(皮膚が薄く、深部に近い)や舌下(血管・血流が多く、体温が伝わりやすい)、耳孔(深部から放射される赤外線で計測)が用いられるのです。

 ここまででおわかりになると思いますが「基礎代謝が低下する=体温が低下する」ということです。
 睡眠時には代謝が下がります。睡眠時に代謝を活発にする必要がないのは当然ですよね。睡眠時には体温は下がるのです。
 「眠くなると手の平とか温かくなるぞ」という疑問が出てきそうですが、それでも体温は下がっているのです。これは、決して「白」を「黒だ」と言っている訳ではありません(笑)。
 
 人体は、エネルギーから「熱を生み出す装置(ミトコンドリア)」を持っていますが「冷却する装置(冷熱を生み出す装置)」を持っていません。熱を体外に放熱した結果に冷却しているだけなのです(熱を逃がすことしかできない)。
 人体は、放熱する際、身体表面の血管を拡張して血流を良くし、血液によって深部体温をより多く身体表面に運んで熱を逃がそうとします。これは、深部から身体表面に体温が逃がされてくるので、深部体温が下がる時には表面温度は上がるということで、表面だけを見れば体温は上がっていますが、トータルで見れば体温は下がっているということなのです。体温が下がるから「眠くなると寒気がする」のです(ある程度、深部体温が下がり、放熱する熱が少なくなると表面温度も下がります)。 

 身体表面の血管を収縮させて熱を逃がさないようにするのは、身体を緊張させる「交感神経」で、拡張して熱を逃がすようにするのは、身体をリラックスさせる「副交感神経」です。
 睡眠は、身体を休息させるためのものなので、睡眠中は身体が活発である必要はありませんから「副交感神経優位になる→代謝が低下する・体温が下がる」のです。体温が下がらなければ眠れないのです。
 コタツに入ると眠くなることがありますよね。コタツを使わず、コタツの中と同程度の気温にした室内にいても眠くならないのに、室温より高い温度のコタツの中に脚を入れると眠くなるのです。
 腕や脚には温度センサーの働きがあり、腕や脚が冷えると、身体表面の血管を収縮させて、体幹部に血液を集め、体温を保とうとします。逆に、腕や脚を温めると、身体は「今は暖かい」と判断するので、身体表面の血管を拡張して体温を逃がそうとします。
 その時、室温は低いので体温が逃げやすく、コタツ内は温度が高いので体温が逃げにくいのに、コタツの中の温度センサー(腕や脚)が感じている温度に合わせて血管が拡張されてしまうので必要以上に体幹部から熱が逃げてしまい、体温が下がって眠くなってしまうのです(足を温めると副交感神経優位になるという理由もあります)。言わば「副交感神経優位・血管拡張・体温低下」はセットになっているのです。
 夏、暑苦しくて眠りにくいのは熱が逃げにくいからで、冬、手足が冷えて眠れないことがあるのは、冷えによって身体表面の血管が収縮し、体温が逃げにくくなっているからなのです(体温が下がれば副交感神経優位になり眠くなるのです)。
 逆に言えば、入浴によって体温を上げ、体温放出の準備をしてから直ぐに布団に入れば、放熱が通常の睡眠の体温低下と重なって、そのまま眠りに就くことができるので、入浴後は直ぐに布団に入ることをオススメします(「入浴すると交感神経が優位になるから眠りにくくなる」という人もいますが、放熱と共に副交感神経に切り替わります。もちろん「すぐに布団に入る」と言っても暑過ぎる状態ではダメです)。

 入浴後も起きていなければならない場合、湯冷めして風邪を引いてしまうことがありますね。湯冷めとは、上昇した体温を逃がす際、室温が低いと熱を逃がし過ぎてしまう現象です。
 湯冷めを防ぐには、熱を逃がさないように、身体表面(腕や脚の温度センサー)を水で急激に冷やせば良いのです(心臓が弱い人や高齢者の場合、リスクが大きいので避けた方が良いでしょう)。冷熱で身体表面(腕や脚)を急激に冷やせば深部体温が逃げる間もなく、身体表面の血管を収縮させ、深部体温を閉じ込めることが出来るのです(「冷水で毛穴を閉じる」と言う人もいますが、水をかけるのは血管を収縮させるためです)。基本的には、肘から先、膝から下(出来れば太腿も)に水をかければ良いです。一般的には各部位に、満遍なく5~10秒程度だと思います。
 厳しい方法ですが、全身に水を浴びるのも有効です(心臓が弱い人や高齢者の場合、リスクが大きいので避けた方が良いでしょう。始めるなら負担の少ない夏がオススメです)。これは、深部まで温まっていることが前提で、心臓に負荷を掛ける方法なので、高齢者や心臓が弱い人にはオススメできませんが、自律神経を鍛えることが出来ます。
 理論的には、心臓から遠い部位から水を浴びるのが良いので、右脚、左脚、右腕、左腕、頭部、体幹部の順番(体幹部より腕や脚が先、腕よりも脚が先、左よりも右が先)で浴びるのが良いことになりますが、感覚的には前腕は冷刺激に強いので「腕(肩まで。体幹部に水が掛からないように)→脚」の順で浴びるのが良いのではないかと思います。 ここでも目安は「各部位を満遍なく5~10秒程度」としておきますが、水浴を続けていると、敏感になってきて、どこに、どれくらい水を掛ければ良いか感覚的に分かってくるようになると思います(サウナと水浴の繰り返しは、より効果的だと思います)。

 よく「身体を温める」と言いますが、外部から熱を加えることだけが「温める」というものではありません。温かくなって汗をかくのは気化熱(放熱)によって、身体は「冷えよう」としているのです(人間は加齢によって汗腺も老化します。汗腺は下半身から老化していくので自覚しにくいですが、加齢によって体温調節は難しくなります。汗腺が老化しても、脱水を感知するセンサーも老化するので高齢者は水分不足にもなりやすいです)。外部から熱を闇雲に与えても、身体が「冷えよう」としているのでは意味がありません。「温める」という行為で重要なのは深部体温を保つことです。深部体温を保つには「身体表面の血管を収縮させるために冷やす」方法も有効なのです(夏場に水を浴びると「暑くなる」というのは、水を浴び過ぎて「冷たい」と感じた体が身体表面の血管を収縮させて放熱を抑えてしまうからです)。

 高齢者の入浴中の急死原因の多くは、循環器系発作、脳血管障害、及び、それに伴う溺死です。
 「私は健康だから大丈夫」と思うかも知れませんが、入浴中に眠くなることがある人なら誰にでも起こる可能性があり、疾患の有無とは関係がありません。
 湯船に入ると、静水圧とヒートショックで血圧が上がるのですが(交感神経優位)、身体が温まって緩んでくると、今度は血圧が下がります(副交感神経優位)。すると、眠気が出てくるのですが、実は、この眠気は「眠気ではない」のです。これは血圧低下による脳の虚血(血液不足)で、立ちくらみや、格闘技の絞め技で頚動脈を絞められて脳に行く血行が障害されて「落ちる」という状態、「気絶」に近いのです。
 これが「眠気」なら、顔が湯船に浸かった瞬間、ハッと目を覚ますことが出来ますが「気絶」なので、そのまま溺死してしまうのです。ですから、高齢者の長時間入浴はオススメできません。
 また、高齢者が熱い湯を好むのは、皮膚の温度センサーの働きが低下しているためで、温度を感じにくくなっているためで、高温の湯に長時間入っていると、血栓が出来やすくなるので、その意味でも高齢者は長時間の入浴は避けるべきです(高齢者は、のどの渇きを感じるセンサーの働きも低下しやすいので、なおさら水分が不足しやすい)。

 他にも、ヒートショックなどによる急激な血圧変動が入浴中の急死に関与していると考えられます。
 「寒い場所では血管が収縮して血圧が上昇している→湯船に入ると静水圧で血管が圧迫される→血液が頭部に集中すると脳溢血を起こしやすくなる」といった図式です(旅行先で、お酒を飲んで雪の露天風呂に入るのは最悪です。アルコールで身体調整機能が乱れているところへ、急激に寒風にさらされて血圧が上昇し、さらに入浴で静水圧とヒートショックで血圧が上昇するのです)。
 そのため「湯船に入る前に頭に湯をかけて頭部の血管を拡張させておく」と良いなどと言われていますが、お風呂の入り方(洗髪や入浴などの順序)によっては、頭に湯をかけて濡らすと冷えたりすることもあるので難しい人もいると思います。
 野口整体の野口晴哉先生が「風呂は顔から入れ」と仰られていたと聞いたような記憶があります(記憶違いかも知れません)。これは大きなヒントになると思います。頭部を温めて血管を拡張させるという意味では、湯船に入る前に湯で顔を洗うだけでも充分だと思います(この対策は、先の溺死対策にはなりません)。
 また、人間には「浸水反射」と言って、顔に水をつけると心拍数が下がるので負荷を減らすことが出来ると思います(ちなみに、浸水反射は人間以外の陸棲哺乳類には見られないそうです)。

 よく「ぬるめの湯での半身浴が良い」と言われますが、そう言われる理由は何なのでしょうか?。その最たるものは「静水圧による心臓負荷の増大を避ける」というものでしょう。
 半身浴の他のメリットとしては「深部までじっくりと温められる」というのがあるでしょう。熱い湯に入ってサッと上がるのでは、表面温度だけが上がって、深部を温めることが出来ませんが、ぬるめの湯なら長時間入られるので深部まで熱を補えるという主張です。
 でも、長時間入る余裕のない人もいるでしょうし、短時間の半身浴では、とても身体を温められません。また「半身浴をすると上半身が冷えてしまう」という人も少なくないようです。半身浴で温まってきても、発汗が始まると、身体は気化熱によって「冷えよう」とし始めているということになりますから、直接的に外熱を供給されている下半身と違い、直接的に外熱を供給されていない上半身だけが冷えようとすれば、身体の状態(基礎代謝など)や風呂場の環境によっては「半身浴をすると上半身が冷えてしまう」というのも有り得る話だと思います(先に書いた通り、肩まで浸かるにしても半身浴にしても、入浴後の放熱を抑えなければ湯冷めしてしまいます)。
 「半身浴が好きで温まる」というなら半身浴をすれば良いと思いますし「半身浴は嫌いだが温まる」という人もいるでしょうし「半身浴は嫌いで温まらない」という人もいるでしょう。
 半身浴の絶対的なメリットは「心臓に負荷をかけない」ことだと思いますが、長風呂は現実的ではない人も多いでしょうし「半身浴では風邪を引いてしまう」という人も少なくないので、肩まで浸かりたい人も多いはずです(もちろん「熱めの湯での半身浴がいい」という選択肢もあるとは思いますが、それは以下の方法を参考にしていただければ良いと思いますので、ここでは扱いません)。
 高齢者は、多くの場合、動脈硬化が進んで血圧が高くなる傾向があるのですが、血圧が低い高齢者もいます。そのような場合、先に書いた通り、長時間入浴では「気絶による溺死」という問題があり、血圧が低い高齢者には、長時間半身浴はリスクが高い入浴法ということになります。
 一般的には「半身浴が良い」と「最善の策」が示されるだけで、次善の策や、自分に合った方法を見出すための知識が提供されていないので「半身浴」という選択肢が消えた瞬間「どうすれば良いのか?」が全く見えなくなってしまう人が多いように思います。そこで、肩まで浸かる入浴法で心臓へのリスクを負いながらも負担を減らすアイディアはないのかという問題を取り上げます。

 肩まで湯に浸かると「心臓に負担が掛かる」というのは確かかも知れませんが、それはリスクの1つに過ぎないと言って良いと思います。人間は、全てのリスクを避けられる訳ではないので、リスク以上のメリットを感じられるなら、肩まで浸かれば良いと思います(それは自己責任です)。
 そのメリットを得るためのリスクを減じるには「湯船から腕を出す」のが良いでしょう(この方法は意外な盲点になっているようで、私以外に主張している人を見たことがありませんが有効な方法だと思います)。
 また、先に書いた通り、腕や脚は温度センサーの役割があり、脚を湯船に入れない訳にはいきませんが、腕を出すことは可能です。熱めの湯で、腕を湯船に入れた場合と入れない場合を比較してみて下さい。腕を入れると、すぐに暑くなってしまって、深部を温めるまでに湯船から出たくなってしまうことを実感できると思います。腕を出さない場合と比べ、腕を出した方が、じっくりと温まれると思います。
 肩まで全て湯に浸かれば、静水圧で圧迫された血液の逃げ場は頭部しかありませんが、腕を湯に浸けなければ腕にも逃がすことが出来ますし、そもそも腕に静水圧をかけずに済みます。また、交感神経との関係が深い手腕にヒートショックを受けないことは交感神経への刺激を減らせるので、入浴初期の血圧上昇も減弱できると思います。

 高めの温度での入浴における注意点は、急激な温度変化(ヒートショック)が起こることと、血管を詰まらせる「血栓」が出来やすいことです。
 まず、急激な温度変化についてですが、負担緩和以前の話ですが、負担を少なくするためにも、掛け湯をしてから湯船に入るようにして下さい。そして、先に書いたように、頭部の血管を開かせるために、顔にも湯をかけて下さい。
 動脈硬化や高血圧、動脈瘤がある人の場合、急激な温度変化が起こると血圧が急上昇し、血管が破れる(脳卒中など)危険性がありますので、そのような場合は、温度を低めにし、風呂場を出る前の水浴は避けた方が良いでしょう。
 とはいえ、病院で診断された方はともかく、動脈硬化といっても、自覚できませんよね。そこで、リスクの判断には血圧を使います。上の血圧(収縮期血圧)と下の血圧(拡張期血圧)の差を「脈圧」と言うのですが、脈圧(上下の差)が60を超えていると動脈硬化が進行している可能性があります。
 今、高血圧でも、それが一時的なものなら、それほどリスクは高くありません。血管が柔軟なら、血圧の上昇に耐えられるからです。でも、高血圧が長期間継続すると動脈硬化が進行し、脈圧が高くなるので、それをリスクの判断材料にするのです。
 「上の血圧」は心臓が収縮することによる「血液が送り出された圧」によって全身にストレス負荷を掛ける圧であるのに対し、「下の血圧」は心臓が拡張した時の血圧で、心臓による能動的な圧が掛けられていないので、身体に血液が充満しているだけの、心臓によるストレス負荷がない状態の圧ということが出来ます。
 つまり、下の血圧は、現状において、血液の圧が最も低い状態ということなので、そこに心臓が血液を送り出す圧が掛かった時に、あまり血圧が上昇しないということは、ストレスが掛かっていない状態と、ストレスが掛かった状態に差がないということで、血管が柔軟で、血液の圧ストレスを受け止める余力があるということです。
 心臓が同じ力で血液を送り出しても、血管が硬いと、血管が拡張しない分、血管壁に掛かる力は強くなります(抵抗が大きい)。ですから、心臓の収縮期と拡張期の差が大きくなるのです。とは言え、差が少なければ少ないほどいいというものではなく、差が少な過ぎるのは心臓の機能が弱い可能性があるので、脈圧の目安は40~60程度となります。
 次に、血栓についてですが、短時間浴では、長時間浴よりも発汗(脱水による血液濃縮)による血栓生成の危険性は少なくなりますが、高温になると、身体が血栓を溶かそうとする「線溶能」が低下し、血栓が出来やすくなります。42℃以上になると血栓が生成する可能性が急激に高まるので、入浴温度は41℃以下、時間は10分以下が良いでしょう(42℃以上の湯に入ると、出血の時に血液を固めて出血を止める働きがある「PAI-1」という物質が放出されるので血栓が生成されやすいのです。42℃なら5分以下にして下さい)。

 入浴法をまとめてみましょう。湯に入る前に、身体に掛け湯をし、顔に湯をかけて浸水反射で心拍を減らし、湯船に入ったら腕は湯に浸けない。湯船の温度は41℃以下の10分以下にし(42℃なら5分以下)、唐揚げの「2度揚げ」のように、2度浸かるのが良いです。
 まず、1度浸かった後、身体や頭を洗い、再び、湯に浸かるのです。最初に湯船に入った後、身体や頭を洗っていると放熱してしまいますが、熱めの湯で入浴しているため、湯気で浴室が暖められているので、それほど放熱しませんし、2度目の湯船に入る時には最初から身体表面の血管が拡張していますので深部に熱が入りやすくなっているのです。これがオススメ入浴法です(熱めの湯での半身浴も同じ)。但し、動脈硬化や高血圧、動脈瘤がある人、「上の血圧」と「下の血圧」の差が60以上ある人は、長時間半身浴の方が望ましいでしょう。

 そして、どのような入浴法でも、入浴後に「放熱させ放題」の温まり方では意味がないので適度に保温して下さい。そのためには、先に書いた、肘から先、膝から下(出来れば太腿・臀部まで)の各部位に、満遍なく5~10秒程度、水をかけるのは1つの方法だと思います(5~10秒程度は一般的な温まり方の場合)。
 この方法は、入浴後、暑くて直ぐに服を着られないような人には特にオススメです。肘から先、膝から下に5~10秒程度、水をかければ、深部体温の放熱を防ぎながら、腕・脚の温度センサーに「冷えた」と感じさせることができるので、すぐに服を着ることが出来るでしょう(暑さを感じられなくなるまで自然放熱していては深部は冷えてしまいます)。
 睡眠に入るには深部の熱を放熱しなければならないなら、深部の放熱を防ぐために水をかけたら、眠れなくならないかという疑問が湧くと思いますが、「足が冷えて眠れない」というのは、芯まで冷えてしまい、放熱すべき熱までが失われてしまったために、身体活動を活発にして「熱を産生しよう」としているからです(身体活動を活発にしようとしている訳ですから眠れないのです。但し、顔への冷刺激は目を覚ます効果が高いと思われます)。
 水をかける方法では、急激に表面だけを冷やして放熱を防いでいる訳なので、放熱すべき熱は残されています。「足が冷えて眠れなくなる」という人や「入浴後も起きていなければならない」という人には有効な方法で、すぐに服を着て布団に入るなら特に水をかける必要はありませんが、自律神経を鍛える方法として有効なので行う意義はあります。何度も繰り返しますが、心臓が弱い人や高齢者はリスクが大きいので避けた方が良いです。ただ、先にも書きましたが人間は全てのリスクを避けることは出来ませんので「冷えて眠れない」というなら水をかける方法を試してみるのも良いかと思います。それは御自身の責任で選択して下さい。
 入浴前の掛け湯にしても、入浴後の水浴にしても、シャワーを使うのが良いと思います(かぶるのならシャワーの後で)。というのは、熱の密度が違うからです。70度のサウナに入るのは平気でも、70度の湯に浸かると大火傷をしてしまいますね?。これは熱の密度が違うからで(他の理由もあります)、温刺激にしても冷刺激にしても熱密度が低い方が身体への負担は少ないです(水風呂に入るのと水シャワーをかけるのとで比較すれば、温度は同じでも身体への負担の違いを感じられると思います)。また、冬場など、水をかけるのが辛い時は無理をすることはありませんが、手で身体をさすりながら、さすっている上から水をかけると辛さが和らぐことを付記しておきます。

 入浴法の最後に、部分浴について書いておきます。肘浴や足浴などの部分浴は「温める」というより、温浴によって「筋肉を緩める」という効果を狙ったものと考えて良いと思います。部分だけを温めるから効果が高いのであって、欲張って温める範囲を広げてしまうと効果を減弱することになりかねません。「『温める(目的)』ために『温める(方法)』」のか「『緩める(目的)』ために『温める(方法)』」のかを考えることが大事だと思います(当然ですが、保温と補熱[加温]は別けて考えて欲しいと思います)。
 言うまでもありませんが、風呂上りには乾いたタオルで隅々までしっかりと拭いて下さい。身体の放熱は「蒸発性放熱(発汗などによる気化熱)」と「非蒸発性放熱(血管の拡張)」の2種類がある訳ですが、水浴で血管を収縮させても、拭くのがいい加減だと、蒸発性放熱を抑えることが出来ません。すると、結局は冷えてしまいます。足の指の間や足首などは特にしっかりと拭いて欲しいと思います(「下着やパジャマを着れば、身体に付着している水分は吸い取られるだろう」などという考え方は根本的に間違っています。下着やパジャマを着る前に、しっかりと拭いて下さい。足首は体幹部から遠い上、骨が大きな割合を占めていて軟組織が少ないために、熱の産生量が少なく、動脈が体表に近いので血液が冷やされやすいです)。

 ここまで、ずっと「副交感神経が優位になると、血管が拡張して熱が逃げる」と書き続けてきました。
 このように書くと「熱を保つには交感神経を優位にすればいいんだな」と思ってしまうかも知れませんが、そうではありません。血管が収縮すると起こってくる症状がありますね?。冷え性です。
 よく「冷え性の原因は血行不良」「霜焼けの原因は血行不良」と言いますが、見た目では、冷え性の手足と正常な手足に違いはないのに、霜焼けは手や足がパンパンに腫れてしまって、血液が有り余っているように見えます。同じ「血行不良」なのに、何故これほど症状が違うのでしょうか?。
 実は、霜焼けは、きちんと血液が末端まで行き届いているのです。ただ、末端部分で血流に障害が起き、血液がスムーズに体幹部に帰れなくなっている状態です(静脈循環障害)。言わば、血液が渋滞しているのです(血流は末端まで届いているが、届いた後に循環不良が起きている)。ですから、霜焼けは、腫れあがって血液が有り余っているように見えるのです。
 次に、冷え性について説明してみます。先に書いた通り、血管を収縮させて体幹部に血液を集めるのは、深部体温を保つためです。手脚より内臓が大事だからです。ですから、温度センサー(手脚)で冷えを感じると、身体表面の血管を収縮させるのですが、それでも放熱が進んでしまう場合、手足への血流をショートカットして手足への血流を少なくし、少しでも体幹部に血液を留めようとします(これが「冷え性の全て」ではなく「冷え性」を考える上での基本と考えて下さい)。つまり、末端まで血液が届いていないのです。
 血液が届かなければ血液が持つ温度は伝わりませんし、酸素や栄養が不足するので熱産生も減少します。霜焼けと違って、循環に「障害」はないものの、末端への血流そのものが減少するのが冷え性です。
 言ってみれば、霜焼けの原因は「血行不良」で正しいのですが、冷え性の原因は「体温不足」に伴う正常な身体の反応なのです(「体温を逃がさないように手足の血管を収縮する機能」が正常に働かなくなると低体温症になります。血管収縮機能の低下は、血管を収縮させる「交感神経」の機能低下や、動脈硬化によって血管が収縮しにくくなることなどによって起こります。高齢者の手が温かかったり、低体温が多いのは動脈硬化が一因なのです。また、放熱のために体表面温度が上がって寒さを感じにくくなったり、温度センサーの機能が低下したりすると、身体の冷えを自覚しにくくなることがあります)。

 冷え性では、元々、循環に障害はないので、血流さえ回復すれば症状は無くなることになります(医学的に言うと、冷え性の直接的な原因は、毛細血管の入口にある「前毛細血管括約筋[スフィンクター]」や「動静脈吻合[AVA]」の働きによるものです)。そして、手足への血流が低下する原因は、体幹部を冷やさないようにするためです(自律神経の乱れが原因の冷え性もあります)。逆に言えば、体幹部が温まれば手足への血流は回復し、手足の冷えは無くなります。冷え性で温めるべきは手足ではなく、体幹部(特に内臓)なのです(腹巻も有効です。手足を温めるのはダメだという意味ではなく、手足以上に体幹部を温めるべきだという意味です)。体幹部が冷えるのは何故でしょうか?。先に書きましたね?。「基礎代謝が低下する=体温が低下する」と……。体幹部の基礎代謝が上昇すれば冷え性は解消するのです(これも基本的な考え方です。四肢の熱産生の不足が重なると、やはり冷え性になると思われます。甲状腺ホルモンが少ない人の場合、基礎代謝・熱産生量を上げること自体が難しくなります)。
 霜焼けや冷え性は、自律神経のバランスの崩れが原因で起こることもあり、その場合は、自律神経を鍛える温冷交互浴が有効だと思います(先の「全身に水を浴びる方法」を参照して下さい。腕・脚だけでも有効だと思います)。
 「足が冷えている」という冷え性でも、足裏に常に汗をかいて放熱してしまっているケースがあります。手の平と足の裏の発汗は、交感神経によって起こり(手の平と足の裏には交感神経が多く分布しています)、手に持っている物や地面と滑らないようにするためのものなので、本来、放熱とは関係がないのですが、冷えてしまっているにも関わらず、必要以上に発汗が起こっているのは、交感神経が過剰に興奮していること、必要以上に放熱されてしまっていることを意味します。このようなケースは自律神経のバランスが崩れ、副交感神経より交感神経の側に傾いていると言って良いと思います(腕や脚は温度センサーであると同時に放熱器でもあります。放熱器としての働きが強くなり過ぎると冷えてしまいます。冷え性は「体幹部・四肢での産熱量」「体幹から四肢への補熱量」「四肢での放熱量」のバランスの崩れによって起こると考えて良いと思います)。

 交感神経が優位になると、神経の末端から神経伝達物質「アドレナリン」が放出されて、免疫細胞「顆粒球」が増加し、副交感神経が優位になると、神経の末端から神経伝達物質「アセチルコリン」が放出されて、免疫細胞「リンパ球」が増加します(風邪を引くと熱が出るように、免疫細胞の活動に適した体温は高めなので、低体温になると免疫力は低くなります)。
 日中に優位になりやすい「交感神経」が顆粒球を増加させるのは、日中の活動で起こるケガによる細菌感染から身体を守るためで、夜間に優位になりやすい「副交感神経」がリンパ球を増やすのは、外敵に対して無防備になりやすい身体をウイルスから守るためだと言われています。(喘息や風邪を引いた時、夜間にセキが出やすいのは、気管支を拡張するアドレナリンが交感神経から多く放出されているのに、副交感神経が優位になるとアドレナリンが減るためで、免疫細胞とは関係がありません。アドレナリンは気管支喘息発作時の気管支拡張薬としても用いられています)。
 でも、交感神経優位で顆粒球ばかり増えてリンパ球が減るとウイルスやガン細胞に対処できませんし、副交感神経優位でリンパ球ばかり増えて顆粒球が減ると細菌感染症になりやすくなったり、アレルギーを招きやすくなります(リンパ球が増え過ぎると過剰反応を起こしやすい)。

 つまり、免疫的に、交感神経・副交感神経に偏ることなく、バランスがとれていることが重要だということです(ちなみに、冬や天気が良い[高気圧]時は交感神経、夏や天気が悪い[低気圧]時には副交感神経が優位になりやすくなります)。でも、交感神経が優位になれば、深部体温を保つことが出来ますが、末端が冷えます。基礎代謝が低い状態で副交感神経が優位になれば深部体温が下がってしまいます。
 難しいようですが、必要なのは、交感神経を優位にして血管を収縮させることではなく、副交感神経優位による放熱を充分に補えるだけの「基礎代謝」なのです(言うまでもありませんが、夜になると基礎代謝は低下し、入眠時には体温低下する身体リズムは働きます)。
 基礎代謝を上げるには、まめに動くこと(現代人は動かなくなっており、運動時間を設けるのも良いのですが、面倒くさがらずに動くことが大事です)、筋肉トレーニング(筋肉量が増えると基礎代謝が上昇します)、そしてマグネシウムやタンパク質を摂ることです(マグネシウムはブドウ糖と脂肪の燃焼する酵素を合成するのに必要で、タンパク質は筋肉の材料になる上、アミノ酸に分解・消化するのに時間が掛かるため、熱量が少量ずつ長時間持続して燃焼します。人体には、生命維持活動による「基礎代謝」、運動による「運動誘発性体熱産生」、食事による「食事誘発性体熱産生」の3種の熱産生があるのですが、タンパク質は食事誘発性熱産生を増やすのです。よく噛むことも食事誘発性熱産生を増やすと言われています)。
 「マフラーで首を温めれば、手足の血管を開くスイッチが入る」という話もありますが、ずっとマフラーをしている訳にもいかないので、やはり根本的には基礎代謝を上げることが肝心です(但し、首は薄い皮膚の直下に動脈が走行しており、この動脈を冷やすことは血液を冷やすことになるので、基礎代謝の問題とは別に、冬季はマフラーをすることが望ましいのは確かです)。

 また、暖房に伴う乾燥の問題ですが、基本的に、加湿しなければならないのは「電気による暖房(エアコン、電気ストーブなど)」の場合だけと考えて下さい。ガスや灯油には水素が含まれているので、燃やすと水素と酸素が結びついて水分が発生するからです(電気による暖房の時よりガスや灯油による暖房の時の方が結露の方が多いのは、そのためです)。ちなみに、ガスで焼くより炭火で焼いた料理の方が美味しいのは、炭には水素が含まれていないために水分が発生せず、カラッと焼きあがるからです。

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 このブログの内容は、将来、私自身(兵庫県在住)が兵庫県内に開業予定の整体院のホムペに掲載する予定です(加筆・修正の可能性あり)。同じ内容の記事が載ったホムペを見つけても盗用ではありません(笑)。

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  1. 2008/03/23(日) 00:39:25|
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